()||9<黑屏1>0,10黑屏1>:
()||<黑屏2>1BGM_Win:……+いつの日か、私はこの奇妙な出来事――孤島に潜む脅威を排除したこの任務を思い返すのだろうか。+気楽でもあり、また危険の連続でもあった。+私たちが木っ端みじんにした工場を遠くから眺めつつ、私は任務の顛末をセルジュコフに伝え、本部に報告させた。
M1903(8)スプリングフィールド||:60年前に放棄された兵器工場が、//nこの島にあったなんて思いもしませんでした。今日の今日まで見つかっていなかったのもまた驚きです。
()指揮官||:どこかの破産した軍需企業が造り上げたのかもね。私はもう考える気力もないや……
M1903(8)スプリングフィールド||:でしたら、今回の任務は……?
()指揮官||:依頼書に書いてあった要望は全て達成できたよ。多分彼らの一番望む結果になったんじゃないかな。+あとは、内部の問題を片付けないと……+君たちのことだよ!R93にP38!
()||<黑屏1>BGM_Empty:こっそりとここから抜け出そうとしていた人形二人は、名前を呼ばれるとその場で固まった。
()||<黑屏2>257event_summer_Title:……+そろそろ夕方だ。//n夕日が海面を赤く染めている。+子供の時であったら、あるいは一日の終わりに喪失感を覚えていたかもしれない。//n明日になれば基地に戻らなければならないが、このバカンスの最後を飾る時間はまだ十分にある。
()||AVG_Fire_Bonfire:人形たちはもう昼間の雰囲気へと戻っていた。//n彼女たちはバーベキューのコンロとテーブルをビーチの海から少し離れた位置に置き、持参した食べ物や飲み物でパーティーを始めていた。
()指揮官||:それにしても凄い量だね。
()Gr G36||:これだけではありませんよ。他にも沢山美味しいものを準備しております。
()Gr G28||:わあ!すっごく美味しそう!どれどれ……キャ!
()||:不注意にもよろめいてしまったG28はG36を押し倒し、手に持っていたココナッツジュースをあちこちに零してしまった。
()Gr G28||:あいたた……えーっと……
()Gr G36||:……
()Gr G28||:ヒィ!+ごっ、ごめんなさい。わざとじゃないんです!!
()Gr G36||:あっ……行ってしまいました。+どの子なのかぼやけてハッキリと見えなかったのですが、怖がらせてしまったのでしょうか?
()指揮官||:眼鏡をかけていれば逃げ出しはしなかったろうね……
()||:そんな話をしていると、隣で驚きの声が上がっていた。+NTW-20が肥え太ったマグロを引きずりながら海から戻ってきたようだ。気が付いた人形が次々に周りを囲んでいる。
()NTW-20||:ふぅ――この大きさなら皆で食べるには十分だろう?
()スオミ||:わあ――!
()Gr MP7||:ふん。+アンタがそこそこやることは認めてあげる。でもいつ捕まえたのそれ?
()NTW-20||:……指揮官を探している時だ。
()WA2000||:ご自慢の目でマグロを見つけてきたってわけね!
()スプリングフィールド||:わぁ、丸々と太ってますね!+ここをこう切って、ステーキにしたらきっとおいしいですよ。
()95式||:こういう魚を蒸したことはないのですが、ちょっと試してみようかしら。//n97式も気に入ってくれるかもしれないし。
()ゲパード M1||:その食べ方はちょっともったいない気が……
()SPAS12||<黑屏1>BGM_Empty:どんな食べ方でもいいよ!こっちはもうおろす準備バッチリだよ!
()||<黑屏2>258BGM_Moon:落ち行く夕日の下、ビーチではあちこちから賑やかで騒がしい声が上がっている。//n遠くから眺める人にとっては、さぞや羨ましい光景だろう。+少なくとも、この時のP38の目にはそう映っているはずだ。
()P38||:うぅ……
()R93||:お腹が空いたんですか?
()P38||:違いますよ!+幸運の秘宝を見つけたら、私の人気もうなぎのぼりだと思ってたのに。+そんなもの、どこにもなかったじゃないですか!
()R93||:それはそうですよ。あれは伝説に過ぎなかったんです。
()P38||:さっきまではまるで本当にあるかのような口ぶりだったのに?
()R93||:それは……+まぁ、そこまで落ち込むことはありませんよ。//n考え方を変えてみれば、収穫がなかったわけでもありませんし。
()P38||:収穫、ですか?
()R93||:ほら……私たちの勝手な行動が指揮官を危険に晒してしまいましたが、//n結果として私たちが潜在的な危険を発見したから、プラマイゼロということでおとがめなしになったじゃないですか~
()P38||:バーベキューにありつけないんですよ?!これのどこがおとがめなしなんですかー?!+それによく考えたら、バカンスをちっとも楽しめていませんでした……+もう終わりです!アイドルとして終わってますよこんなの!+うぅ……もういっそのこと卒業宣言したほうがいいのかなあ。
()R93||:デビューもしてないのにですか?
()||:歩きながらおしゃべりに興じる人形二人は、昼間指揮官が通ったルートで岩を迂回し、ビーチへ出た。向こうの賑やかな声が聞こえなくなると、二人は視線を上へと移す。+夕日の半分はもう海に沈んでおり、空にはぼんやりとではあるが星がいくつか煌いていた。+そしてP38が視線を下に落とすと――キラキラと輝くビーチに目を奪われた。
()P38||:あ、あれは……+R93!あそこを見てください!
()R93||:どうしました?+あれは……火星でしょうか?実際に見るのは私も初めてです。
()P38||:とっても綺麗ですね!
()||:P38が海へ向かって駆け出すと、歩いた場所がより一層青く光った。+そうしてゆっくりと波全体がその光に彩られる。//nまだ星空が完全には出てない今、それが何よりも眩く見えた。
()P38||:決めました!+ここを私のステージにして、あとで指揮官とみんなにサプライズを届けてあげようと思います!
()R93||:ふふっ、楽しみにしてますよ。
()P38||:ふふん、これでこの逆境から抜け出して、人気アイドルになって見せます!+ははは!
()||:光るビーチで嬉しそうにそう語るP38を見て、R93もこの上手くいかなかった宝探しの旅について考えるのを止めた。+そんなことよりも、目の前に広がるこの絶景こそが、//n自分の見つけた最高の宝物であるかもしれないのだから。
()R93||:どうやら、今回はそこまでツイていなかったわけではないのかもしれませんね……
()||:……
()指揮官||:……+あの二人、あれで反省してるのかな?
()セルジュコフ||:おそらく?
()指揮官||:罰が軽すぎたみたいだね。まるで自分たちの過ちを分かっちゃいない。
()セルジュコフ||:指揮官……+お肉片手にそのようなことを言っても、説得力に欠けますよ。+どうなさるおつもりですか?
()指揮官||:はぁ……今回はもういいか。+彼女たちを呼び戻してきて、遊び疲れるのもなんだしね。//nなんてったって――
()指揮官||:今晩のパーティーも、まだまだ終わりそうにないのだから。
()||<黑屏1>:碧海秘話-End