()||9<黑屏1>0,10BGM_Empty: ()||<黑屏2>96GF_20HW_Theme_Selfloop_Freesync:……公演当日、満員御礼の劇場にて。 NPC-Passadou(0)AH400||:「あなたの前に立ち」+「あなたを見た瞬間」+「私は気づき、驚いた」+「言葉とは、かくも無力なのだと」 ()||:TAC-50は知っていた。AH400の最後の公演を見るのは、//nこれが最後だということを。+なぜだか、心に悲しみが湧いた。 NPC-Passadou(0)AH400||:「取るに足らない時間の裂け目」+「私たちの溝は深まるばかり」+「もはや取り返しはつかない」 ()観客1||:ミス・パサドゥの演技、相変わらず感動的だな…… ()観客2||:そうそう。これで引退だなんて残念よね。 TAC50(0)TAC-50||:…… ()||:TAC-50は自身の衝動をなんとか抑えつけていた。//n今、舞台で歌っているのは彼女の親友のAH400であると、//n声を高らかにして言いたかった。 NPC-Passadou(0)AH400||:「亀裂を嘘で塗り固め」+「綻びれば新たな嘘をつく」+「距離は遠ざかっていくばかり」+「二度とあなたの背中に追いつけない」 ()||:観客は皆、AH400の歌声に酔いしれていた。+TAC-50は突然、AH400の背後に黒い煙が立っている事に気づいた。 ()観客1||:ん?何の匂いだ? ()観客2||:何か焦げてるの? NPC-Passadou(0)AH400||:「あなたが立ち止まり、振り向く時には」+「私はとっくに傷だらけ」 ()||BGM_Empty:瞬く間に、炎は分厚い舞台幕と絨毯に燃え広がり、その勢いを増していった。<火焰> ()||AVG_Crowd_Run:観客たちは悲鳴を上げ、慌てて劇場の外へと逃げ出そうとした。 ()観客||:逃げろ!火事だ! TAC50(0)TAC-50||:AH400! ()||:TAC-50は人の流れに逆らって舞台へと急いだ。+AH400は涙を湛えながら歌い続けている。//nまるで周囲の危険に気づいていないかのように。 TAC50(0)TAC-50||Stop_AVG_loop:AH400!逃げて、はやく! NPC-Passadou(0)AH400||m_avg_labyrinth:……+お嬢様…… ()||:パサドゥがフラフラと舞台袖から姿を現した。+野望を叶えた劇中の悪役とは打って変わって、//nパサドゥは魂が抜けたかのように、ひどく消沈していた。//nその目は赤く腫れあがり、青ざめた顔に病的な赤みが差している。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:人形、今夜の舞台は楽しめたかしら? NPC-Passadou(0)AH400||:お嬢様……なにか、私にできることはございますか? NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:あるわ。私のために死になさい、人形。 NPC-Passadou(0)AH400||:……+どうして……どうしてこんなにも私を憎むのです? NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:お前が私に成り代わろうとしたからよ。 NPC-Passadou(0)AH400||:そんなこと……!神に誓って、そんな考えを持ったことなど一度もありません!+私は、お嬢様の言いつけ通りにしただけです、信じてください!+これがお嬢様の願いだったのでしょう?//n「パサドゥ」に歌わせ続けることが!+お嬢様の容体が良くなれば、また舞台に上がることだって…… NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:なんて白々しい。あなたにも分かっているはずよ、私の病気は治らないと。 NPC-Passadou(0)AH400||:なんてことを仰います!+もしアルラー様が聞かれたら、どんなに悲しむか……+お嬢様のために、アルラー様はあちこち医者を尋ねて…… NPC-Fuduto(0)パサドゥ||<震屏>:アイツが悲しむからなんなのよ!?+私の気持ちなんて考えたこともないくせに!//nアイツに何が分かるっていうの!?+お前が「パサドゥ」として舞台に立つのを、//nただ眺めることしかできない私の気持ちが分かるとでも?+私の舞台に立って、私の歌を歌って!+私のファンが見てるのはお前よ、心も目線もお前のことばかり!+ニュースを見ればやれ「パサドゥ公演大成功」だの、//n「パサドゥとアルラー、夫婦でのインタビュー」だの、//n「パサドゥの美貌の秘訣」だのと……+なら当のパサドゥ本人は!?+本当のパサドゥはたった一人でベッドに横たわったまま、//n病魔に喉元を掴まれ蔑まれ、耳元でこう囁かれるの。+お前は世間に、とっくに忘れ去られているとね! NPC-Passadou(0)AH400||:お嬢様……なぜその気持ちを今まで黙っていらしたのです? ()||:パサドゥは己の怒りに浸っており、外界の声は彼女に届かない。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:悲しむ?クククク……+奴が悲しんだところで自業自得よ!+お前を私に成り代わらせようなどと、思い上がりにも程があるわ!+ハハハハハハ!でも、もう聞こえやしないわね。//nなにせ今頃、奴は火の海の中なのだから!+有り得もしない夢を見ながら…… NPC-Passadou(0)AH400||:……何をなさったんですか?まさか、アルラー様を…… NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:何をしたかですって?//n奴の私に対する仕打ちと比べたら、大したことじゃないわ。//n奴のお酒にほんの少し小細工させてもらっただけ……+おかげで、炎に焼かれる苦しみを味わわずに済むのよ、//n感謝してほしいわね。+裏切者に慈悲を与えるなんて、私ってなんて心優しいのかしら?+安心なさい、私の可愛い人形。苦しまずに死なせてあげるから。+ああ、危うく忘れるところだわ……人形は苦しまない、//n永遠に若さを保てる化け物だってこと…… NPC-Passadou(0)AH400||:……パサドゥ様、私だって痛みを感じることはあります。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:あらそう?珍しい話ね。+言ってごらんなさい、お前はどういう時に苦しむの? NPC-Passadou(0)AH400||:お嬢様が部屋に鍵をかけて泣いていらっしゃるのに、//n私には何もしてあげられない時……+私がお嬢様のフリをして舞台に立っている時、//n舞台裏でお嬢様が泣いていても、//n駆けつけて抱きしめてあげられない時……+お嬢様が病に苦しみ、//n心からお嬢様を愛していらっしゃる方を突き放した時…… NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:…… NPC-Passadou(0)AH400||:あなたをお慕いして参りました、パサドゥお嬢様。+あなたに幸せでいて欲しいと、心からそう思います。+あなたが初めて舞台に上がった時、//n私は観客席で冷却システムが壊れるほど泣きました……+あなたがアルラー様とご結婚なされた時、//nあなたの手を携えたのも私です……+今までも、たくさんの素敵な思い出がありました。//nお嬢様、覚えておいでですか? NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:……+フッ……ハハハハハハハ!嘘よ、嘘ばっかり。 NPC-Passadou(0)AH400||:パサドゥお嬢様!私はお嬢様に嘘をついたことなどございません!+私が目覚めた瞬間から、私はあなたの傍にいました。+私にとって、あなたはもはや主人などではありません。//nあなたは私の家族、私のすべてなんです…… ()||:AH400は両手を広げ、パサドゥを抱きしめようとした。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||BGM_Empty:もういい!強制モード起動、すべての行動を中止。 ()||:AH400はそのまま動かなくなった。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||BGM_Danger:アハハハハハハハ……驚いたでしょう?+お前を改造した時、いつかこうなると思っていたのよ。+だからわざわざ余分にお金をかけて、//nメンタルに強制モードを埋め込んでおいたというわけ。//nこの時のためにね。+どうかしら?あらゆる権限を失った感覚は? NPC-Passadou(0)AH400||:強制モードなど必要ございません。//nお嬢様がお望みなら、私は死んだってかまいません。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:よしてよ、感動して泣いちゃいそうだわ。 NPC-Passadou(0)AH400||:どうか覚えていてください。私は命令により死ぬのではなく、//n自ら望んでお嬢様のために死ぬのです。+こうすることで、お嬢様が幸せになれるというのなら…… NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:黙れ!黙れ!黙りなさい! ()||AVG_lifttable:突如、炎上により落下した舞台道具がパサドゥに命中し、彼女は倒れた。 ()||:AH400は一切ためらわずに、パサドゥを残骸の下から助け出した。 NPC-Passadou(0)AH400||:パサドゥお嬢様!お嬢様! ()パサドゥ||:…… ()||<黑屏1>BGM_Empty:遠くから一部始終を見ていたTAC-50は、//n怒りを抑え、AH400の傍へと駆け寄った。<火焰销毁> TAC50(0)TAC-50||<黑屏2>282:……AH400。 NPC-Passadou(0)AH400||:良かった!TAC-50、私、どうしたものかと…… ()||10258:AH400はパサドゥを抱き上げ、TAC-50に託した。 NPC-Passadou(0)AH400||:お願い、お嬢様を連れて逃げて!決して誰にも見られないように! TAC50(0)TAC-50||:…… NPC-Passadou(0)AH400||:TAC-50…… TAC50(0)TAC-50||:どうして?どうしてこんな最低な奴に忠誠なんか誓ってるの?!+私と一緒に行こう、AH400!こんな奴、放っておきなよ!//n私がこの地獄から連れ出してあげる! TAC50(0);NPC-Passadou(0)AH400||:……どこへ行くの? TAC50(0)TAC-50;NPC-Passadou(0)||:グリフィンだよ!+もしコイツが賠償金を要求してきたら、指揮官に給料を前借りすればいい!+指揮官はいい人だから、きっと助けてくれる!+それに、グリフィンにだって色んな部門があるから、カフェでスイーツを作ったり、救護室で動物たちの世話をしたっていい!+休みが取れたら一緒に旅行して、街に出て、美味しいもの食べて……+とにかく、グリフィンでなら色んなことができるんだよ! TAC50(0);NPC-Passadou(0)AH400||:素敵ね、とっても楽しそう。 TAC50(0)TAC-50;NPC-Passadou(0)||:だから私について来て!私がなんとかしてあげるから! TAC50(0);NPC-Passadou(0)AH400||:ごめんなさい……+TAC-50、私はどこにも行けないの…… TAC50(0)TAC-50;NPC-Passadou(0)||:どうして? TAC50(0);NPC-Passadou(0)AH400||:…… TAC50(0)TAC-50;NPC-Passadou(0)||:さっきコイツが言ってた強制モードのせい?そんなのすぐに解除してあげる! TAC50(0);NPC-Passadou(0)AH400||:ううん……+強制モードなんて無かったの。お嬢様、騙されてたみたい…… TAC50(0)TAC-50;NPC-Passadou(0)||:ならなぜ…… TAC50(0);NPC-Passadou(0)AH400||:私はAH400型の家政用人形よ、古い型番なのは知ってるでしょう。+私、長い間倉庫で眠っていて、やっとお嬢様と巡り会えたの。+初めて目を開いた時から、私はパサドゥお嬢様の傍にいた。+夢を実現するために、お嬢様は一日も怠らず、必死に練習してきた。+お嬢様が愛する方と結婚した時、//n私がこの手で結婚指輪を差し出したのよ。+お嬢様が病気に苛まれ、希望を失った時も、私はずっと傍にいた……+私はずっと、この感情を理解しようしてきた。+そしてやっと分かったの。私にとって、パサドゥお嬢様は私の世界なんだって。+小さいけれど、私にとっては一番安心できる世界なの。 TAC50(0)TAC-50;NPC-Passadou(0)||:…… TAC50(0);NPC-Passadou(0)AH400||:だから悲しまないで、私のたった一人のお友達。+あなたのおかげで私、外の世界はとても広くて、//n面白いことがたくさんあるんだって知ったの。+私もいつか、あなたと一緒に、世界を見にいきたいと思ったこともあったわ。 NPC-Passadou(0)AH400||:でも、どんなに遠くへ行っても、//nいつかは自分の居場所に戻らなくてはならない時が来る。+あなたにとって、それはグリフィンの基地。//nどこで任務を終えようと、あなたは必ず帰る道を見つけられる。+私にとって、ここがその居場所なの。 TAC50(0)TAC-50||:AH400……居場所は新しく作れるんだよ! ()||<黑屏1>:二人の間の障害物を取り除こうとするTAC-50の手を、//nAH400が優しく押さえた。 ()AH400||<黑屏2>285:私、この劇場が好きなの。本当よ、パサドゥお嬢様のためだけじゃない。+初めて舞台に立った時、私はここが好きなんだって気づいたわ。+観客たちが呼ぶのは私の名前じゃないし、//nここに立っている私も私じゃないけれど……+それでも私は、この劇場が好き。//nここでのミュージカルが、ここでの物語が好きなの…… ()TAC-50||:世界に劇場はいくらでもあるし、ミュージカルだって―― ()AH400||:世界にはたくさんの基地があって、たくさんの指揮官がいる……+でも、あなたが過ごしてきた基地はたった一つだけ。//n本当に大切な人も、たった一人だけ。 ()TAC-50||:…… ()AH400||:あなたたちが指揮官のために死力を尽くすように、//n私もお嬢様に、自分のすべてを捧げたい。+たとえそれが、シャボン玉のような幻想だったとしても…… ()TAC-50||:でもこいつは、あなたのことなんかどうだっていいんだよ!? ()AH400||:昔、パサドゥお嬢様が、フリーズした私を背負って、//n3kmも走ったこともあったのよ。//n私を修理した後は、半月の間食べるのにも困ったわ……+一緒に遊びに行ったこともあるわ。//n大抵、行き先は近くの公園だったけど……+私たちにだって、幸せな時はあった……//n時間がすべてを変えてしまっただけ…… ()TAC-50||:…… ()AH400||:ありがとう、TAC-50。+でも、もう決めたわ。+私、この劇場を守りたい。パサドゥお嬢様を守りたいの。 ()TAC-50||:あなたを見捨てていくなんて…… ()AH400||:そんなことにはならないわ。+私はずっとここに居るから。//nもし私が恋しくなったら、ここへ会いに来てね。 ()TAC-50||:AH400…… ()AH400||:もう行って、お嬢様のお身体がもたないわ。 ()TAC-50||:…… ()AH400||:「今日の輝かしい才華も」+「明日には雲煙となるだろう」+「いつか君も分かるはずだ」+「時間は死の友であると」 ()||:炎をすり抜け、AH400はTAC-50の涙を拭いた。 ()AH400||284<黑屏1>:さようなら、TAC-50。 ()||<黑屏2>282<黑屏1>:彼女は踵を返し、劇場の奥へと歩いて行った。//n飛び散る火の粉が、彼女のドレスを彩った。+パサドゥを抱いたTAC-50は、何度も彼女の方を振り向いた。//nAH400を包んだ炎は勢いを増し、//n背を向ける彼女はまるで紅の幽霊のようだった。+彼女は一度も振り向こうとはしなかった。 TAC50(2)TAC-50||<黑屏2>82BGM_Empty:物語はこれにてお終いです。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||GF_EV9_Story:…… TAC50(2)TAC-50||:パサドゥさん、あなたはかつてこの世で最も幸せな人でした。+たとえ病を患おうとも、あなたには愛してくれる家族がいた。+しかし、あなたはその手で彼らを殺した。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:…… TAC50(2)TAC-50||:もし彼らがいたなら、この施設もここまで寂れはしなかったでしょう。+AH400はあなたを喜ばせるために、//n毎日スイーツを作っていたでしょうし。+アルラーさんは仕事を終えて、//n綺麗な花束をお土産に買ってきたかもしれない。+でも、ここには誰もいない。いるのはただ、絶望した孤独な女だけ。 NPC-Fuduto(2)パサドゥ||:聞きたくない!そんなの聞きたくない! TAC50(2)TAC-50||:後悔したことはありますか?夜中に夢でうなされた時、//n彼らの顔を思い出したことはありますか? NPC-Fuduto(2)パサドゥ||<震屏>:いやあああああああ―――――― ()||:パサドゥは部屋の隅に縮まり、必死に両耳を塞いだ。//nそうすればすべての声を遮断できるとでもいうように。 TAC50(2)TAC-50||:「永遠の歌姫パサドゥ」という虚像を作り上げるために、//nこれだけの犠牲を払う価値があったんですか? NPC-Fuduto(2)パサドゥ||:だったら何よ!+たかが人形の分際で!私を殺そうとでもいうの!? TAC50(2)TAC-50||:殺しはしません。一般人には発砲できないようプログラムされていますから。+ですが、あなたを野放しにするつもりもありません。 NPC-Fuduto(2)パサドゥ||:ならどうする気なの!? TAC50(2)TAC-50||:あなたの夢を壊します。 NPC-Fuduto(2)パサドゥ||:なんですって? TAC50(2)TAC-50||:あなたが夫や長年付き添ってきた人形を犠牲にしてまで、//n造り出そうとしてきた――「永遠の歌姫パサドゥ」という虚像。+その真実を暴き、あなたの幻想が砕け散る瞬間を、//n全世界に見届けさせるのです。+幻想の後ろに隠れた本当のパサドゥが、//nいかに醜く凶悪な存在であるかを。 ()||:TAC-50が窓を開くと、雨はすでに止んでいた。//n遠くから、数両の車が向かって来る音がする。 TAC50(2)TAC-50||:聞こえますか?おそらく、近くの街のパパラッチが、//nここへ押し寄せているのでしょう。 NPC-Fuduto(2)パサドゥ||:お前、何をした!?なぜ奴らがここの場所を!? ()||:TAC-50が指を鳴らすと、彼女のドローンである楓月が、背後から現れた。 TAC50(2)TAC-50||:私はただ、配信していただけですよ? ()||:パサドゥは床に崩れ、声を出せずにいた。 TAC50(2)TAC-50||:そう悲しまないで。あなたの配信、//n今のところ人気ランキング一位なんですから。+今カメラ越しにあなたを見ている人の数は、//nあなたの公演を観た全観客を足しても及びませんよ。 ()||:入口の方から、慌ただしいノック音が聞こえてきた。 TAC50(2)TAC-50||:記者たちが来たようですね、そろそろお別れの時間です。+さようなら、ミズ・パサドゥ。+延命息災を、心よりお祈り申し上げます。 ()||:TAC-50は窓から跳び出すと、夜の闇へと消えた。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:……+フハハハハハ……+これで私に勝ったつもり?甘いわね…… ()||<黑屏1>:パサドゥは涙痕まみれの顔で狂ったように笑うと、//nよろめきながらキッチンへ向かった…… ()||<黑屏2>239:TAC-50が離れたことにより、//n入り口に佇んでいた看護人形は再び稼働し始めた。//n部屋へと押しかける記者たちへの対応に大わらわとなる。 NPC-Maid(0)看護人形||:……なんてこと!突然フリーズしたかと思えば、//nなんでこんなに大勢の記者が!?+お、押さないでください!ここは私有地です、立ち入り禁止なんですよ! ()記者1||:パサドゥさん!取材させてください! ()記者2||:こちらのお嬢さんはミズ・パサドゥの新しい人形ですか?+以前ミズ・パサドゥが人形を自身の代わりに//n立てていたというのは本当ですか? ()記者3||:家政用人形でも完璧にミュージカルを演じきれるなら、//n人形が演劇業界に入ることを許すべきなのでは? ()記者4||:ミズ・パサドゥ!新番組に参加して頂けませんか!//n芸能人の暴露番組なんです!+出演料は言い値でかまいませんよ! NPC-Maid(0)看護人形||<黑屏1>:誰か助けて!私は何も知らないんです!+お嬢様!どうしたらいいでしょう!? ()||<黑屏2>160:その時、パサドゥはガソリンを部屋中に撒き散らしながら、//n独り言をつぶやいていた。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:私は負けない……私が負けるはずない……おのれ人形め…… NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:パサドゥは最も美しい姿で留まるのだ、永遠に衰えぬ美貌と声で……+彼女は永遠の歌姫なのだ、エヴァ・フリードすらその敵ではない!+フフフフフフ、ハハハハハハハハ…… ()||GF_Halloween_Femal_Laugh:パサドゥはライターに火をつけた。//n揺らめく炎の光が、彼女の瞳に宿る狂気を照らす。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:残るはただ一つ……+私さえ消えれば、パサドゥの汚点はなくなる……+彼女は歌い続ける……この世界が滅ぶまで! ()||<黑屏1>:ライターが落ちる…… ()||<黑屏2>1Stop_AVG_loop:月明かりのない夜、頭上には漆黒の夜空が広がる。//nしかしTAC-50の背後にある空は、真っ赤に燃え上がっていた。//n遠くから人々の騒ぐ声が聞こえる……+基地へ帰るTAC-50の背中は、さながら黒い幽霊のようだった。+彼女は一度も振り返らなかった。 ()||6<黑屏1>:繭中の蝶 END. ()||<黑屏2>269GF_20HW_Theme_Selfloop_Freesync:……1年前のハロウィン前夜。 NPC-Arla(0)アルラー||:悪いが、このバラを包んでくれないか? ()花屋||:まいどっ。ハロウィンにこれだけのバラを買うのは、お客さんが初めてですよ。 NPC-Arla(0)アルラー||:今日は特別でね。 ()||:アルラーは微笑みながら代金を払い、店員からそっとバラを受け取った。 NPC-Arla(0)アルラー||:今日が終われば、何もかも上手くいく。そうだろう? ()||<黑屏1>:腕時計の針が約束の時間を指した。+彼は急ぎ足で自分の劇場へと向かった。 ()||<黑屏2>96:今夜は「パサドゥ」の千秋楽だ。//n今夜を過ぎたら、彼は愛する妻と家政用人形を連れて実家へ戻り、//nすべてをやり直すつもりでいた。 NPC-Arla(0)アルラー||:いよいよ今日か…… ()役者||:あれっ、オーナー、なんだか嬉しそうですね。いいことでもあったんですか? NPC-Arla(0)アルラー||:ハハ、大したことじゃないさ。 ()||<黑屏1>:彼は準備中の劇団員と挨拶を交わし、自分のオフィスへ向かった。 ()||<黑屏2>276:そこでは思いもよらぬ人物が彼を待っていた。 NPC-Arla(0)アルラー||:……どうして君がここに? NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:今日は最後の日なのに、来ちゃいけなかった? NPC-Arla(0)アルラー||:……+そうだ、これは君へのバラだ。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:ありがとう、嬉しいわ。+そんなに心配しないで、ケチをつけに来たんじゃないわ。//n最後にこの劇場を見ておきたいと思って。+明日になったら、ここを離れるんだもの。 NPC-Arla(0)アルラー||:君が望むなら、また連れてきてあげるよ。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:後のことは、後で話しましょう。 ()||:パサドゥは棚からワイングラスを取りだし、ワインを注いだ。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:せめて、今夜だけは悔いのないように。 NPC-Arla(0)アルラー||:ああ、新生活に乾杯だ! ()||:アルラーは何も疑わずに、ワインを一気に飲み干した。 NPC-Arla(0)アルラー||:飲みすぎるなよ、身体に障る。 NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:ええ、分かってるわ。 NPC-Arla(0)アルラー||:うぅ……少し酔ったかもな、仮眠を取ってくる……+傍にいてくれるか?どこにも行かないでくれ…… NPC-Fuduto(0)パサドゥ||:ええ、ゆっくりおやすみなさい。あなたの傍にいるわ…… ()||:パサドゥの愛撫のもと、アルラーは甘い夢を見始めた。+夢の中で彼は、田舎の実家に戻り、風景の綺麗な場所に一軒の家を建てた。+アルラーは車で近くの町へ出稼ぎに行き、//n人形は家に残ってパサドゥの世話をする。+仕事が終わると、花屋で花束を買い、車で帰路につく。+家に着く頃には、人形が暖かな料理を食卓に並べ終えている。//n三人はおしゃべりをしながら、夕食を楽しんだ。+平凡な暮らしは続いた。毎日、毎日。彼らが老いるまで…… NPC-Arla(0)アルラー||:パサドゥ、この前のは枯れてしまったから捨てなさい。また新しいのを買ってあげるよ…………<火焰>+それと、今日のスイーツも美味しかったよ、人形…… ()||<黑屏1>:空っぽのオフィスでは、誰も彼に応えない。+地面に投げ捨てられたバラは炎に呑まれ、たちまち萎れてゆく。+アルラーを取り巻く炎だけが、静かに彼の寝言に耳を傾けていた。