()||9<黑屏1>0,10BGM_Empty: ()???||9<黑屏2>:私があなたを守る。 ()Gr G11||<黑屏1>:…… G11Mod(0)Gr G11||<黑屏2>7BGM_Moon:自分のしたことが、自分を表すとは限らないよ……G11。 ()||AVG_rifle_finalshot_n:ブツブツ言いながら、G11は手あたり次第に自身の死角へと一発撃ち込んだ。+銃弾は草むらから現れた鉄血人形の頭部を貫通し、データ中枢を破壊した。 ()||:彼女は未だ曽てないほどに冴え渡っていた。+一切の綻びも、死角もない。 G11Mod(0)Gr G11||:…… ()||:彼女は雪の上を歩いていた。//n足手まといのエネルギーボックスを引きずってはいるが、速度に変化はない。+彼女の足跡の周囲は、鉄血人形の残骸で埋め尽くされていた。+一撃必殺、逃れられるものはなかった。 ()||:彼女の意識は明晰だった、これまでないほどに。+彼女は恐れを感じているはずだった。//n彼女には分かっているのだ、自分はこんな器ではないと。+単身鉄血軍団の中へ飛び込む?+狂っている…… G11Mod(0)Gr G11||:疲れた……寝たい…… ()||:嘘だった。+彼女は全く疲れてなどいなかった。+疲れていたが、全く疲れていなかった。+彼女は戦えば疲れるだろうと思っていた。+しかし無尽蔵なエネルギーは寸分も衰えることなく、//nボックスから彼女の体内へと注がれていた。 ()||:彼女はこのまま歩き続けるのだろうか?+以前も、こうして歩いたことがあった。+その時は、湿った薄暗い雨の中で、その一生を終えるのだと思っていた。 G11Mod(0)Gr G11||:あぁ……死ぬほど疲れた。 ()||:……しかし違った。 ()||:その時……彼女をその道から引きずり下ろす不届き者が現れた。 G11Mod(0)Gr G11||:…… ()||:鉄血はとっくに軍の体を成しておらず、本拠地にたどり着いたとしても、//n辺りをふらつく散兵が立ち向かってくるだけだった。+彼らの相手をして消耗されるエネルギーなど、//n今のG11にとっては微々たるものだ。 ()???||:…… ()||:彼女が咽び泣いていると、見知った人影が雪道を歩いてきた。 G11Mod(0)Gr G11||:うあぅ……+これは、夢? ()???||:……人形が夢を見る? G11Mod(0)Gr G11||:確かにいっぱい寝てはいるけど……+1回も見たことない……+あ……もしかしたらあったかも? ()???||:あるの?どんな夢だった? G11Mod(0)Gr G11||:すごく……大切な人に出会ったような気がする。+彼女たちがいれば、どれだけ寝ても怒られない…… ()???||:……誰に怒られないですって? ()||:G11の視野が徐々に狭まってゆく。+彼女の眼、彼女の「ストームアイ」に見えているのは、//n目の前の不届き者だけだった。+彼女の過去、それがそこに立っていた。//n彼女の未来、それもまたそこにあった。 G11Mod(0)Gr G11||:416…… HK416Mod(0)416||:……どうしたの? G11Mod(0)Gr G11||:あたし寝たい…… HK416Mod(0)416||:それなら、電源を抜きなさい。 G11Mod(0)Gr G11||:抜かなきゃ駄目? HK416Mod(0)416||:ええ。+……+それを抜いて、あんたの過去とサヨナラするの。 G11Mod(0)Gr G11||:分かんないよ……+ホントにそれでいいのかな?+どうすればいいか全然分かんない。+416……ずっと忘れたまんまだったら、こんなこと考えもしなかった。+でも、そういうの全部捨てちゃったら。+あたしはあたしでいられるの?+イヤな記憶を捨てちゃえば、全く新しい自分になれるの?+そんな都合の良い話、この世にあるのかな? HK416Mod(0)416||:なるほどね。 ()||BGM_Empty:416は銃口を上げた。 HK416Mod(0)416||BGM_Battle:あんた今、元気いっぱいなんでしょ。+私と勝負しなさい。 G11Mod(0)Gr G11||:うぇ――+な、なんでさ。+なんでそんな話になるの!? HK416Mod(0)416||:私がムシャクシャしてるからよ。 G11Mod(0)Gr G11||:適当な理由つけてあたしをボコボコにしたいだけじゃん!+あたし、脆いんだから……! ()||AVG_rifle_finalshot_n:(銃声) ()||:416の銃口が咄嗟に火を噴いた。+弾はG11の服の裾を掠め、密かにG11に接近していた//n鉄血人形の頭を正確に打ち抜いた。 HK416Mod(0)416||:こんなガラクタたちを相手に、エネルギーを消耗できる? G11Mod(0)Gr G11||:…… HK416Mod(0)416||:それとも、私じゃ力不足?+私より強い人形がいるとでも言いたいの? G11Mod(0)Gr G11||:違うよ!+……416よりすごい人形なんていない。 HK416Mod(0)416||:聞いて、G11。+あんたの考えは分かったわ。だから私の言うことを聞きなさい。+無理やりにでも、私はその電源を抜くわ。+私を止めたかったら、実力でかかってくること。いいわね? G11Mod(0)Gr G11||:416らしいよ……自分勝手なんだから…… HK416Mod(0)416||:あんたの過去なんて、知ったこっちゃないわ。+私たちは404小隊よ。私たちに過去なんてない。//nそもそも私たちは存在しないんだから。+あんたを特別扱いする謂れはないわ。 G11Mod(0)Gr G11||:ひねくれてるなぁ…… ()||:(素早く移動する音) ()||:G11が不満を呟き終える前に、416は素早い動きで、//n瞬く間にG11の側まで近づいた。+大きすぎるエネルギーボックスのせいで、G11は416ほど速く動けない。 ()||:(銃身がぶつかる音) ()||:銃身がぶつかり澄んだ音を出した。G11は背中に冷たいものを感じた。 G11Mod(0)Gr G11||:うぇ――本気なの!? HK416Mod(0)416||:冗談を言っているように見える? ()||:416は手を伸ばし、G11の連結パイプを掴んだ。 G11Mod(0)Gr G11||:待――待って! ()||:(G11が素早く手を払った) HK416Mod(0)416||:! ()||:変位を考慮しなければ、G11の動きは416にひけを取らなかった。+自身のスペックを誇りに思っている416でも、そう易々とG11には勝てない。+今になって、416はもう一度その事実を自分に言い聞かせた。+あれはG11、404小隊のG11よ。 G11Mod(0)Gr G11||:ハァ……ハァ……+だから……ちょっと待ってって。+考える時間ぐらいくれたっていいじゃん! HK416Mod(0)416||:そんな余裕はないの。 G11Mod(0)Gr G11||:だから――話聞いてってば!+このクソババァ! HK416Mod(0)416||:クソバ――!?+……言うようになったじゃない。+ちょっとは成長したみたいね。+今の、完全にただの悪口でしょうが! G11Mod(0)Gr G11||:だからなにさ!+何にも考えずに手出しする416がバカなんじゃん! HK416Mod(0)416||:あ、ん、た、ねぇ――調子こいてんじゃないわよ! ()||:雪の中、二人の人形の取っ組み合いが始まった。+双方ともに己の立場を忘れ、拳と脚で殴り合っている。+それは純粋なる……憂さ晴らしだった。 UMP45Mod(0)UMP45||:…… UMP9Mod(0)UMP9||:45姉……止めなくていいの? UMP45Mod(0)UMP45||:大丈夫。+仲良くやってるわ。+後で416をからかうネタもできたし、サイコーじゃない。 UMP9Mod(0)UMP9||:ハァ……あれがわたしでも、勝てる気がしないよ。+G11に負けても、ちっとも恥ずかしくないけど。 UMP45Mod(0)UMP45||:そういう話じゃなくて。 ()||:UMP45は縺れ合っている二人の人形を見て、鼻で笑った。 UMP45Mod(0)UMP45||:エリート人形も、私たちと大して変わらないんじゃない。 UMP9Mod(0)UMP9||:そりゃそうだよ!+416は私たちの仲間なんだから! ()||:UMP9は屈託なく言った。 UMP45Mod(0)UMP45||:そうね……+G11もよ。 NPC-Deele(0)デール||:……+……あのさ。これを見せるために、わざわざ僕をここまで連れてきたのか?+ハ……ハックショイ!+ぜんっぜん楽しくないんだけど!? UMP45Mod(0)UMP45||:G11を何とかしなかったら、縛り上げて鉄血の中に放り込むわよ。+きっと楽しいでしょうね。 NPC-Deele(0)デール||:酷すぎるだろオイ!+訴えてやる!それと報酬を―― UMP45Mod(0)UMP45||:……報酬がなんですって? NPC-Deele(0)デール||:……ゴッ、ゴホッ。+ア、アフターサービスだよ、当然じゃないか、ハハハ。 UMP45Mod(0)UMP45||:……+ちょっと聞くけど、あなたまさか、//n自分のメイドG11をこき使ってるんじゃないでしょうね? NPC-Deele(0)デール||:ハァ?何言ってんだ?+僕が力仕事なんてさせるわけないだろ! UMP45Mod(0)UMP45||:そう…… NPC-Deele(0)デール||:な、なんでそんなこと聞くんだよ? UMP45Mod(0)UMP45||:別に…… NPC-Deele(0)デール||<黑点1>:……? ()||BGM_Empty<黑点2>:…… ()||m_avg_casual:デールが戸惑う中、死力を尽くした戦いは1時間続いた。+双方満身創痍の中、最終的に416がG11を倒した。 G11Mod(0)Gr G11||:うあぅ……+疲れたぁ……+今度はほんとに疲れた…… ()||:G11は雪の上に突っ伏し、立ち上がれないようだった。 HK416Mod(0)416||:全く世話が焼けるわ……もう文句はないわね? G11Mod(0)Gr G11||:うん……やっぱり…… HK416Mod(0)416||:やっぱり? G11Mod(0)Gr G11||:やっぱり、416に出会ったのは、あたしの夢じゃなかった。 HK416Mod(0)416||:……人形は夢を見ないわ。 G11Mod(0)Gr G11||:416…… HK416Mod(0)416||:何? G11Mod(0)Gr G11||:あたしを背負って帰るの……忘れないでね…… HK416Mod(0)416||:…… ()||:416は黙ってG11の側に寄ると、彼女とエネルギーボックスの連結パイプを掴んだ。 HK416Mod(0)416||:これはここに棄てておきましょう。 G11Mod(0)Gr G11||:Zzzzzzzz…… ()||:416がそれを抜いた瞬間、G11は休眠に入った。 UMP45Mod(0)UMP45||:よくやったわエリート人形さん!+G11に相手に、ここまで時間がかかるとはね。それも取っ組み合いで!+流石は416ね! HK416Mod(0)416||:うるさいわね。 ()||:416は何も言わずG11を背中に担いだ。 HK416Mod(0)416||:アレ、どうするの? NPC-Deele(0)デール||:見たところ……僕の改造に問題はなさそうだ。それどころか大成功だよ。+唯一の欠点は、エネルギー供給が過剰だってことだな。 UMP45Mod(0)UMP45||:少し削れば? NPC-Deele(0)デール||:小型電池にしよう。 UMP45Mod(0)UMP45||:ならあの大きな箱は? NPC-Deele(0)デール||:うーん……半分以上空くな。+なんなら、G11の荷物入れにしたら?+いつも戦場に枕持ってってるだろ? UMP45Mod(0)UMP45||:…… NPC-Deele(0)デール||:スイッチもつけとこう、戦闘の時だけ起動するように。普段は全くいつも通りだ。 UMP45Mod(0)UMP45||:いつも通り? NPC-Deele(0)デール||:正直言うと……この1週間、僕とシーアまでG11に参っちゃってて。+女中みたいに、なんでもやりたがるもんだから。//nしかもメイド人形の仕事まで奪おうとするし。+彼女のメンタルデザインの関係だとは思うけど……//nやっぱり、今みたいにしてるのが一番可愛いよ。 HK416Mod(0)416||:……そうね。 ()||:416は黙ったまま、眠っているG11の横顔を見た。 UMP45Mod(0)UMP45||:今回のことで、彼女に悪影響が及ぶ可能性は? NPC-Deele(0)デール||:……うーん、何とも言えないな。 UMP45Mod(0)UMP45||:ここであなたが不幸にも失踪したら、お姉さんは何て言うかしらね? NPC-Deele(0)デール||:待、待ってくれ!話はまだ終わってないから!+影響がないとは言い切れないけど、必ずしも悪い影響だとは限らないよ!+今回のオーバーロードによって呼び起こされた記憶は、//n多かれ少なかれメンタルに残るはずだ。+つまり……もしかすると、家事をやるようになるかもしれないぞ? HK416Mod(0)416||:…… UMP45Mod(0)UMP45||:出来の悪い娘が成長したって感じかしら? HK416Mod(0)416||:黙りなさい。 UMP45Mod(0)UMP45||:ハイハイ。+じゃあ帰りましょうか、女中さん。 HK416Mod(0)416||:誰がじょ……もういいわ。 ()||:G11を背負った416の足元は、ややおぼつかなかった。 UMP9Mod(0)UMP9||:おっと、気を付けて~ ()||:傍らで見ていた9がすぐに支えた。 NPC-Deele(0)デール||:……+待って、もしかして僕がこれ引きずってくのか? UMP45Mod(0)UMP45||:でなかったら? NPC-Deele(0)デール||:僕は人間なんだぞ! UMP45Mod(0)UMP45||:それで? NPC-Deele(0)デール||:…… UMP45Mod(0)UMP45||:文句はないようね、良かったわ。+それじゃ、お願い。+数日したら受け取りにいくから。今度はミスしないでよね。+でないと私が我慢できても。+416があなたをバラバラにしちゃうかもよ?+416が怒ったらどれだけ怖いか、さっき見たでしょ? NPC-Deele(0)デール||:……わ、分かったよ! UMP45Mod(0)UMP45||:フフン。 ()||<黑屏1>:45は前を行く三人の後ろを歩いていた。+彼女の角度から、丁度G11の横顔が見えた。+前にG11の寝顔を見たのが、遠い昔のように思われた。