()||9<黑屏1>0,10BGM_Empty: ()||70<黑屏2><睁眼>BGM_Wake:MP5はうっすらと目を開けた。今まで鳴り響いていた//n鼓膜を突き破るほどの爆発音が、今はもうなくなっている。 ()||:視覚モジュールが光に馴染むと、//n目の前にとても心配している顔が映った。 XM8(0)XM8||<震屏>:バカチビ!P99が立ってないで逃げろって言ってたのが//n聞こえなかったのか? MP5(1)Gr MP5||:え?XM8さん?なんでここにいるのですか……+顔が近いですよ…… ()||:ついでにP99も隣から顔を出し、今にもMP5に//n殴りかかろうとしているXM8の拳を寸前のところで止めた。 P99(0)P99||:目が覚めましたか?+フフ、あの時、後続部隊の座標位置を確認していたのですが、//nまさか後続が空挺部隊だったとは思わなくて―― XM8(0)XM8||:そうだな、私が着いた時はちょうどチビが//n立ったまま敵の的になっているところだった。 XM8(0);MP5(1)Gr MP5||:あ……その……て、敵はもう全部倒したのですか? XM8(0)XM8;MP5(1)||:ああ、チェックメイトしたよ。 XM8(0);MP5(1)Gr MP5||:よかった……さすがはXM8さんです、実戦経験が多くて強くて。+へへ……足を一本失ったわたしとは大違いです…… XM8(0);MP5(1)||: ()||:MP5は長い溜息をつき、担架で横になっている自分の体を//n笑いながら見ると、表情をもう一度曇らせた。 XM8(0);MP5(1)Gr MP5||:もしお師匠さまだったら―― XM8(0)XM8;MP5(1)||:いつまでトンプソンの話をするつもりなんだ? XM8(0);MP5(1)||:いつものように、XM8は遠慮なくMP5の独り言を遮った。+ただ今回だけは、MP5の顔から憂鬱が感じられる。 XM8(0);MP5(1)Gr MP5||:もしお師匠さまだったら……//n足を失うようなことには少なくともならなかった…… XM8(0)XM8;MP5(1)||:もしトンプソンだったら、足を失うようなことにはならなかった。//nなぜならあいつは「足を一本もなくさないようにやる」からだ。 MP5(1)Gr MP5||:オウムになっちゃったんですか、XM8さん…… ()||:P99がもう一度、XM8の拳を寸前のところで止めた。 P99(0)P99||:えっと……もしトンプソンさんでしたら、//nそもそもこんな状況を作ったりはしなかった、//nというのがXM8の言いたかったことですよね? MP5(1)Gr MP5||:だってお師匠さまはカッコよくて強いですもん!+お師匠さまのような人なら、そうして当たり前です!//nわたしは修行が足らないせいで…… XM8(0)XM8||:ならあの時、P99が逃げろって言ったのに、//nなんでそのまま盾になろうとしたんだ?+トンプソンより弱いだろ、あんた? XM8(0);P99(0)P99||:XM8、もう少しオブラートに…… XM8(0)||:しかしXM8はP99の声を無視した。 XM8(0)XM8||:弱いし、ビビリなのに、どうして無理に強がるの? ()||:MP5は口を尖らせて、思わず視線を泳がせた。 MP5(1)Gr MP5||:だって……その……あの……+逃げない方が……そのうち心が強くなるかなって…… XM8(0)XM8||:バカチビ……+強い心ってのは馬鹿正直に戦場に立つことじゃないんだぞ…… MP5(1)Gr MP5||:でもお師匠さまなら絶対逃げたりしません! P99(0)P99||:あらあら、だからMP5はMP5、//nトンプソンさんはトンプソンさんですよ…… MP5(1)Gr MP5||:あれ、P99もオウムになっちゃいました? MP5(1)Gr MP5||:――あいたた! ()||:(デコピンの音)+ようやく隙を見つけたXM8が、MP5にデコピンを入れた。 XM8(0)XM8||:トンプソンが逃げないのは、逃げる必要がないからだよ。+あんたにそんなことできるのか? XM8(0);MP5(1)Gr MP5||:そんなこと言われなくたって分かって―― XM8(0)XM8;MP5(1)||:分かってないよこのバカチビ!+まったく……今のあんたはチェスの世界チャンピオンに挑もうとしてる//n新人みたいなものだ、いつも自分をすごいやつと比べ続けていたら、//nそりゃいつか落ち込むに決まってる。 XM8(0);MP5(1)||:MP5は担架の上で動かず、ただ悔しそうに//nXM8とP99を見つめることしかできなかった。 XM8(0)XM8;MP5(1)||:これだからバカチビは…… MP5(1)Gr MP5||:わたしはただ言われたことに答えていただけで…… ()||:P99がメガネを正す。 P99(0)P99||:えっと……おそらく、トンプソンさんなら仲間たちを//n心配させるようなことはしない、とXM8は言いたかったのでは? MP5(1)Gr MP5||:それはそうですよ、だってお師匠さまは強いから―― ()||:MP5は、話しかけていたところで突然固まり、//n同時に何かを悟ったように自分の額に手を当てた。 MP5(1)Gr MP5||:あれ?その……XM8さん、あなたの言いたかったことが//n少し分かったかもしれません…… ()||:XM8は大きく溜息を吐くと、//nP99に抑えられていた腕の力を少し緩めた。 XM8(0)XM8||:出発する前に言ったこと、まだ覚えてるか?+無事に戻ってくれればそれでいい、って。無理に強がるな。+あんたはトンプソンとは違うし、同じになる必要もない。//nあんたはあんたの戦い方をすればいいんだ。 XM8(0);MP5(1)Gr MP5||:例えば……立ってないで逃げる、とか……? XM8(0)XM8||:そうだ、あんたは前に立ってみんなを守る大事な存在だ。//nだからこそ自分のこともちゃんと守らないとな。+あんたが倒れでもしたら、P99たちはどうすんのさ? ()||BGM_Empty:MP5はすぐに答えはしなかった。//nXM8とP99も、ただ静かにMP5の返事を待っている。 MP5(1)Gr MP5||BGM_Moon:昔……戦闘区域にいるみんなに//n物資を届ける任務を受けたことがありました。+あの任務が終わった後……確かへリアンさんが、わたしたち民生用人形は//nいくら強化しても軍用人形に勝てない、けど……+けど!わたしたちにしかできないこともあるって言ってくれました! MP5(1);P99(0)P99||:フフ、あたしが入職した時も同じようなことを聞かされました……+「グリフィンが私たちを選んだのには、きっと理由がある」と。 MP5(1)Gr MP5||:わたし、その時からお師匠さまに憧れていたんです……+強くてカッコよくて、しかも凄くたくさんの経験を持っていて!+ただお師匠さまは、ずっと輝いてて、ずっと正しいですが……//nわたしからずっと遠いところにいる気がします…… XM8(0)XM8;MP5(1)||:よく訓練場で会ってるじゃん。 MP5(1)Gr MP5||:「遠い」というのは修辞ですよ!修辞! ()||:MP5は口を尖らせながらも、//nその眼差しから微かな迷いを見せた。 MP5(1)Gr MP5||:わたしもお師匠さまみたいな人になりたいです…… P99(0)P99||:トンプソンさんもきっと……あなたには//nもっと「MP5らしく」なって欲しいと、思っているのかもしれません。 MP5(1)Gr MP5||:わたしらしくって……どんな感じなのでしょうか?+指揮官さまには、みんなにわたしを頼るよう豪語していましたが、//n本当のわたしは弱くて、泣き虫で……うぅ…… XM8(0)XM8||:そうだな、とにかく前線に向いてないというか―― XM8(0);P99(0)||:XM8を抑えていたP99の手の力が僅かに強まった。 P99(0)P99||:MP5、実は……ずっと前にトンプソンさんから言われたことがあるんです。+背の小さいあなたは、基地に専用装備を開発して//nもらっていましたよね?なら、トンプソンさんの真似事をするよりも、//n自分らしいやり方で強くなった方がいいんじゃないですか? ()||:MP5は愕然とした。 MP5(1)Gr MP5||<震屏>:ええ?!お、お師匠さまがそんなことを?! P99(0)P99||:そうですよ――+XM8も、トンプソンさんから色々聞いてるんじゃないですか? XM8(0)XM8;P99(0)||:……コホン、そ、そうだな。+特にバカ正直に戦場のど真ん中に立たせないようにと、//nトンプソンに言われたからな。もしあんたが//n何かの間違いで吹き飛ばされたら、困るのは私らだ。 P99(0)P99||:あらあら、フフフ。要するに、//nもう少し仲間たちの気持ちに注意して欲しい、ということですよ…… ()||:P99が気恥ずかしげにXM8を後ろから軽く叩くと、//nXM8はすぐ言葉を呑み込み、二人揃ってMP5の方を見た。+唇を噛み締めたMP5は、天井のどこかを見つめながら、何かを考えている様子だった。 P99(0)P99||:MP5…… ()||BGM_Empty:(手を叩く音) ()||BGM_Hello:しばらくの沈黙の後、口を開こうとしたP99が//nMP5の両手を叩く音にビックリした。//nその隙にXM8は、抑えられていた両手を振りほどいた。 MP5(1)Gr MP5||:そうですよ!避ければよかったんです!+攻撃が避けられれば、//n前線に立ち続けて仲間たちを守ることもできます! ()||:隣にいたP99とXM8は安堵すると、目を見合わせて笑った。 P99(0)P99||:とりあえず、堂々巡りから抜け出せたようですね…… XM8(0)XM8;P99(0)||:そうだな。まぁでも、//nこれって私らじゃなくてトンプソンのためなんだけども―― XM8(0)XM8;P99(0)||<震屏><黑屏1>:ギャァ!だから脛を蹴るなって! ()||9<黑屏2><黑屏1>:……+司令部を目指す輸送機の中、医療人形たちは緊張を保っていた。//nなぜなら、負傷者がまた一人増えるかもしれなかったのだから。