()||BGM_Empty9<黑屏1>0,10黑屏1>:
()||<黑屏2><黑屏1>:招かれざる客は去っていった。+しかし、重要なのは家に押し入った侵入者そのものではなく、//n侵入者が残した傷痕だった。+どれだけ月日が流れようとも、//n小熊は壊された宝物たちのことを忘れられずにいた……
()||BGM_Sunshine73<黑屏2>AVG_pistol_finalshot_sup:(風を切る音)
AK74U(0)AK-74U||:お~、今日も精が出るねぇ~
9A91(0)9A-91||:流石はAS Valちゃん、ムービングターゲットへの予測も正確ね。
ASVAL(0)AS Val||:普段から鍛錬してないと、鈍ってしまいますからね……//nいざというとき、皆さんの足を引っ張りたくはないですから。
AK74U(0)AK-74U||:そんなの誰も気にしてないわよ。後で食事なんてどう?
ASVAL(0)AS Val||<黑点1>:先に行っててください、あと1~2周したら終わりにします。
()||<黑点2>AVG_pistol_finalshot_sup:……
()||BGM_EmptyAVG_pistol_finalshot_sup:(風を切る音)
()||:食事の時間が近づき、人形たちは一人また一人と射撃場を立ち去った。//nAS Valだけが、なおも一心不乱に射撃を続けている。
()???||GF_Memorial:おっ、ずいぶん上手くなったね。まだまだ改善の余地はありそうだけど。
ASVAL(0)AS Val||:あなたは……指揮官。
ASVAL(0)指揮官||:二人で話すのは久しぶりだね、AS Val。+最近、見違えるようになったんだって?
ASVAL(0)AS Val||:……もっと頼もしくなりたくて、たくさん頑張りました。
ASVAL(0)指揮官||:自分の弱点に気づいて、改善しようとするのは良い心がけだね。//nでも、苦手なことを自分に無理強いする必要はないと思うよ。+例えば、人と話すのが好きじゃないなら、無理に話そうとしなくていいんだ。
ASVAL(0)AS Val||:そ……+そんなことまで気づいてらしたんですか?
ASVAL(0)指揮官||:カリーナが全人形の戦闘記録に目を通して、レポートにしてくれてるからね。+読むのに時間はかかるけど、その異常なまでに細かい報告のおかげで、//n直接目にしていなくても、大体の状況は把握してるんだ……+例えば、君とAK-74U、9A91がヘリコプターで撤退した時の事とか。
ASVAL(0)AS Val||:そうでしたか……+戦場でのことは、プライバシーはないに等しいんですね。
ASVAL(0)指揮官||:君は会社の大事な資産を守った。//n作戦中も積極的だし、褒められて然るべきだよ。+人間なら、「自己の責任範囲を超えた貢献」は勲章ものだもの。+でも人形は、勲章よりも、もっと実用的なものが良いのかな?
ASVAL(0)AS Val||:そんなことで表彰されるんですか……私は端から何も起きない方がよかったです。+もし……
ASVAL(0)指揮官||BGM_Empty:またクマのおかげだって言いたいのかな?
ASVAL(0)AS Val||:私……
ASVAL(0)||BGM_Wake:ここまで聞いたところで、AS Valは暫し呆然とした。//n無理やり笑顔を作りはしたものの、//n塞き止められなかった涙が、両の頬から流れ落ちた。
()指揮官||:……ごめん、余計なことを言った。
ASVAL(0)AS Val||:いえ、大丈夫です、指揮官の言う通りです。+あの時、あんなことが言えたのは……まだ未熟だったからです。
ASVAL(0)||:AS Valはコートのポケットから、//nやや不規則な形をした綿の塊を取り出して、私に見せた。
ASVAL(0)AS Val||:私、グリフィンに来る前から、ずっとクマと一緒でした。+友達ができてからも……+AK-74Uと9A91は私のかけがえのない仲間です、でも……
ASVAL(0)指揮官||:それだけじゃダメなのか?
ASVAL(0)AS Val||:本当の友達ができてからも……友達に言えないことは、やっぱりあります。//nそういう時は、クマに話すしかありませんでした。+全てに向き合うのが怖くて、どこかで息抜きしないと//n気持ちが落ち着かないんだと思います……+でもあの事があってから、そんな自分が嫌になってしまいました。//nもっと人と普通に仲良くしたいんです。+でも、クマも直してあげたい。私の一番最初の友達だから……+それで、自分で直してみたんですけど、//nこの程度の針仕事すら上手くできなくて……+私、本当に自分が情けないんです。
ASVAL(0)指揮官||:……
ASVAL(0)AS Val||:指揮官、お願いがあります。聞いて頂けますか?
ASVAL(0)指揮官||:……話して。
ASVAL(0)AS Val||:私のメンタルの記憶を修正して、//nクマに関する記憶を削除してはもらえませんでしょうか?+私、過去を捨てたいんです……//n足手まといから卒業するには、ちゃんと大人にならなくちゃ。+未熟だった部分を、削除するだけで結構ですので。
ASVAL(0)指揮官||:私はメンタルモデルの専門家じゃないけど……+君ひとりの記憶を書き換えれば、//n他の人形との記憶の矛盾は避けられない。+書き換えによって、既存の記憶との衝突が多く発生しすぎると、//n君のメンタルが崩壊する可能性もある。
ASVAL(0)AS Val||:でももし、AK-74Uみたいに……
ASVAL(0)指揮官||:人は人、君は君だ。
ASVAL(0)AS Val||:……なら私は、ずっとこんな弱いメンタルを抱えて、//n生きて行かなきゃいけないんですか?+このままじゃ……私、どうしたらいいか分かりません……+私は、どうすればいいんでしょうか?
ASVAL(0)指揮官||:物事の多くは、単純な是非では判断できない。//n選択に向き合う時、自分が正しいと思えればそれで十分だ。+それに、「過去を捨てて新しく始める」という考え方そのものが、//n逃避したい心理を隠すための言いわけに聞こえるよ……+今の私たちは、過去の無数の選択の積み重ねによって形成されている。//n全てを捨てるなんて現実的じゃない。
ASVAL(0)AS Val||BGM_Empty:……
ASVAL(0)AS Val||BGM_Moon:……確かにそうですね。何もかも上手くいくなんて、有り得ないですもんね。+たとえ大変で苦しくても……私、自分で答えを探してみます。+そうすれば、クマもきっと喜びます。+ありがとうございました、指揮官。
ASVAL(0)指揮官||:もともと、君に食事を奢ろうと思っていたのが、//nついまた心の傷に触れてしまったね……+このまま立ち去るなんて、私にはできないよ。
ASVAL(0)AS Val||:奢ってもらえるんでしたら、高級レストランを探さなくちゃ。//nそれに、AK-74Uと9A91も一緒です。
ASVAL(0)指揮官||<黑屏1>0,3黑屏1>:ああ、心配いらないよ、約束する。+そうだ、ちょっと変に思うかもしれないが……
()指揮官||9BGM_Empty<黑屏2>:もしクマに性別があるとしたら、君はオス、メス、どちらだと思う?
()AS Val||<黑屏1>:え?