()||9<黑屏1>0,10黑屏1>BGM_Empty:
()||4<黑屏2>AVG_pistol_finalshot_n:(銃声)
()||BGM_Sad:ハンターの放った弾丸が左腕を貫通し、OTs-12は一瞬よろめいた。//nその隙をハンターに突かれ、こめかみに銃口を押し当てられる
BOSS-3(0)ハンター||:まさか、貴様のようなゴミモデルが、ここまで持つとはな。+だが、そろそろ限界では?
()||:OTs-12の左手が、無力にも自身の背後を漁っている。
()||AVG_pistol_finalshot_n:(起爆音)
()||Explode:(爆発音)
()||<黑屏1>:小型の爆薬が手から離れる前に、ハンターによって撃ち落とされる。//n爆発によりOTs-12の身体はコントロールを失った。
OTs12(1)OTs-12||9<黑屏2>:スチェッキンはあの時……どうしてたんだっけ?+そうだ、スチェッキンの言ってた自己破壊プログラム、わたしも出発前に付けてもらえばよかったな……
()||AVG_wind_grass:風の中に雑音が混じる。OTs-12には、それが自分のプログラムによる//nジャミングなのかすら判別できなかった。
OTs12(1)OTs-12||:確かに、もう限界ね……
()||<黑屏1>AVG_footsteps_cave:足音。+どうして足音が?+錯覚かな?それとも……鉄血の増援が到着したの……?
()||4<黑屏2><震屏>Explode:(爆発音)
()||AVG_footsteps_cave:爆発はそう遠くないところで起ったようだった。+ハンターは表情を曇らせると、音のする方へと顔を向けた。
()||:足音。+瓦礫や木切れを踏みつけながら、何者かが歩いてくる。+OTs-12はやっとのことで頭を上げた――
APS(0)スチェッキン||BGM_Empty:ティスのバカ、アホンダラ!アンタのメンタルなんて、木っ端みじんに壊れちゃえばいいんだ。アンタなんか……アンタなんか大っ嫌い!
()||:OTs-12はこの一瞬で、風音が聞こえないほどの衝撃を受けた。+ハンターは眉をひそめ、目の前にいる自信満々の人形を見つめた。
BOSS-3(0)ハンター||m_avg_hope:さっきの獲物か?戻ってくるとはな。
APS(0)スチェッキン||:ハンター、アタシと取り引きしない?
BOSS-3(0)ハンター||:何をした?
APS(0)スチェッキン||:あの偽装ホログラフのある保管施設を一回りしてきた。//nついでに、アンタらの他の物資の横にも、爆薬を少しばら撒いておいた。
BOSS-3(0)ハンター||:だから?
()||:スチェッキンは手の中にある起爆スイッチをブラブラさせた。
APS(0)スチェッキン||:すべての物資を失ってもいいなら、その子の頭を打ち抜ぬけばいい。+もしくは……彼女を放して、残った鉄血のパーツを//n拾い集めることもできるけど?
BOSS-3(0)ハンター||:なぜ私がお前と取り引きする?
APS(0)スチェッキン||AVG_amb_wilderness:アンタもバカじゃないから、気付いてるんでしょ。+グリフィンの救援はすぐにやってくる。//nここでアタシとそいつを殺せば、アンタらは全滅。割に合うと思う?+アタシたちを見逃せば、おのずと困ることはない。+アンタとアタシが平等な立場で交渉してるってことは、//nさすがに分かるよね?
()||:風音は止まない。ハンターは黙ったまま、//n蛍石のような瞳でスチェッキンを見据えた。+しばらくすると、ハンターは銃口をOTs-12の頭から離した。
BOSS-3(0)ハンター||<黑屏1>:起爆スイッチを捨てて、とっとと失せろ、+愚かな獲物よ、次はこうはいかない。
()||3<黑屏2>BGM_Empty:……深夜。+グリフィンへの帰路にて。
()||BGM_Moon:スチェッキンがOTs-12を支え、//n二人は無言でグリフィンの方角へと向かっていた。+OTs-12はこらえきれず、スチェッキンの横顔を見た。//n薄暗い月明かりの下では、スチェッキンの表情は判別できなかった。
OTs12(1)OTs-12||:スチェッキン……
()||:スチェッキンはOTs-12を見ずに、しかし歩調を緩めた。
OTs12(1)OTs-12||:どうしてハンターが逃してくれるって分かったの?+だって……わたしたちを殺してすぐに撤退すれば、//nこっちの後続部隊に包囲されることもないよね?+あ、じゃなくて、その……どうして戻ってきたの?//nそれに、あんなにたくさんの爆薬、一体どこから……
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:なに?いつも無口なのは、この時のためにストックしてたの?
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:わたし……
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:ハンターがアンタを解放するかどうか分からなかったし、//n「グリフィンの後続部隊」なんて存在しない。//n爆薬をばら撒いたってのも嘘。ぜんぶデマカセだよ。
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:えっ!?でもそれ、すぐにバレるよね?
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:奴はとても用心深い。ただのダミーだとしても。+あの様子じゃ、きっと徹夜で拠点を変えるでしょうね。+なにせ……問題の物資は確かに燃やしたから。//n爆薬は嘘だけど、グリフィンの後続部隊が来るかどうかなんて、//n奴らには確認できっこない。
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:そ、それってもはや賭けじゃない!?+敵が信じてなかったら、掴まってたってこと!?
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:それはどうかな。+爆薬をばら撒いたのは嘘でも、爆薬が偽物だとは言ってないでしょ?
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:へ?
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:爆薬なんてそんなにあるわけないじゃん。//n一つはアンタにあげちゃったし、あとは……
APS(0);OTs12(1)||:
()||:スチェッキンは服の裾をめくり上げた。
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:これしか残ってなかった。
APS(0);OTs12(1)||:
()||:OTs-12はめくれた服の下を見て、驚きのあまり叫んだ。
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:あなた……!+あっ!起爆スイッチ!どこに捨てたの!?
APS(0)スチェッキン||:安心して、細工しといたから爆発しないよ。+アタシはいきなり爆発なんてしないから、心配しなくていいの。
()||:スチェッキンが言い終わると、二人は再び沈黙した。+しばらくして、ふいにOTs-12が小さく笑い出した。
APS(0)スチェッキン||:なに?音声プログラムまで壊れたの?
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:スチェッキン……つまり、あの時叫んだ言葉って……+「自己破壊命令」だったのね……
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:は?何の話?アタシの自己破壊命令は逆さ言葉だって言わなかったっけ?
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:そうだよ!だってあの時……わたしのこと「大嫌い」って!
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:あれは本心だよ。そう毎日逆さ言葉使ってるわけじゃあるまいし。
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:フフフ……ほんとに?+それならどうして、任務を放棄してまでわたしを助けようとしたの?
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:それはアタシのメンタルに強制的に仕込まれた//n「グリフィンの安否を最優先にする」とかいうバカげた命令のせいよ。+だから、グリフィン人形を置き去りにして、//n逃げるなんてことなんてできない。
APS(0);OTs12(1)||:
()||:スチェッキンはやや間を置いた。
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:アンタのためじゃない。これで本当におあいこだよ。
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:え~?そうなの?
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:当たり前でしょ!アホだし、理解力はないし、いっつも無口だし。//n「秘密兵器」を持ってるなんて虚勢を張る事しかできない。//nしかも戦場じゃただ命令に従ってるだけ。+――あ、違った、今回は命令にすら従わなかったな。
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:フフフ……今日から本当に、「秘密兵器」が出来たみたい。
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:ん?何よそれ?とにかく、アンタは世話の焼ける仲間なの。ティス、アンタなんかキライだ。
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:分かってる。わたしも好きだよ。
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:ハァ?何言ってんの……ティスのこと、嫌いだし。
APS(0);OTs12(1)OTs-12||:うん!わたしも好きだってば!
APS(0)スチェッキン;OTs12(1)||:……ティスのことなんか、大嫌いなんだから。
OTs12(1)OTs-12||<黑屏1>:分かった分かった、わたしも大好きだよ、スチェッキン♪
()||8<黑屏2>BGM_Empty:……翌日、グリフィン基地にて。+司令室。
()||BGM_Hello:スチェッキンは資料を前に、腹ただしくも致し方ないといった様子だ。
APSMod(0)スチェッキン||:指揮官、どういう事?
APSMod(0)指揮官||:ん?なにか問題でも?
APSMod(0)スチェッキン||:ツッコミ所が多すぎて、どこから聞けばいいのか……+まず、アタシは処分されてる身分で、それに今回の任務だって失敗した。//nなのに、なんでアタシのメンタルアップグレードが手配されてるわけ?
APSMod(0)指揮官||:あぁ……うん……君は、グリフィンにとって、大切な存在だからね。
APSMod(0)スチェッキン||:そんなの答えになってない……+まぁいいや、次の質問……なんでアタシが休眠してる間に//n勝手にメンタルアップグレードを終わらせたの!?
APSMod(0)指揮官||:うん……えっと……その方が手っ取り早いかと思って……
APSMod(0)||:スチェッキンは力なく指揮官を睨んだ。
APSMod(0)スチェッキン||:いっつも勝手に決めるんだから、指揮官も、ティスも……
APSMod(0)指揮官||:そうだ、OTs-12といえば、腕はもう直ったからいつでも会いに行けるよ。+君たちの情報に基づき、すでに鉄血残党を殲滅するために//n人員を向かわせてある。+任務の失敗については……帳消しってことで。+あっ、それと、君のメンタルアップグレードの費用は、//nOTs-12が代わりに払ってくれたよ。
APSMod(0)||:スチェッキンは一瞬ポカンとしてから、また笑顔に戻った。
APSMod(0)スチェッキン||:まぁいっか。少なくとも今は、あの腹立たしい命令を書き換えて、//nお金を最優先にできるわけだし。
APSMod(0)指揮官||:それじゃあテストを通過できないよ。
APSMod(0)スチェッキン||:心配しすぎ。+おかげさまで、アタシはもうティスが払ってくれた費用に束縛されてるから。//n強制命令なんかよりも、こういう金銭関係の方がよっぽど確実だよ。
APSMod(0)指揮官||:何故だろう、自分が惨めに思えてくるのは……+スチェッキン!君は間違いなくグリフィンに忠誠を尽くしてる!//nそうだよね!
APSMod(0)||:スチェッキンは声に出して笑った。//nその瞳に浮かぶ笑みは、OTs-12のそれと瓜二つであった。
APSMod(0)スチェッキン||<黑屏1>:当たり前じゃん。今後の活躍に期待してなよね。//n親愛なる指揮官さん。