()||9<黑屏1>0,10黑屏1>BGM_Empty:
()||18<黑屏2>BGM_Hello:グリフィン基地にて。
指揮官()||:今回はちょっと厄介だなぁ……
()||:基地内を散歩しながら、さっき依頼された任務について考えていた。+世界的有名ウェディングドレスデザイナーがファッションショーのために、グリフィンから戦術人形を借りてモデルをやらせたいらしい。+前にも似たような任務を依頼されたことはあるけど、民間軍事会社から戦術人形を借りてそんなことをやらせようなんて、芸術家の考えることは面白い。+前回と違い、今回の依頼先は、「個性豊かであること」や「目立つ」など、人形に対する条件を出してきた。+だけど、例え条件が多少めんどくさくても、この任務は達成させたい。//n報酬もたんまり貰えるみたいだし……+ただそれだけに、人員の選定は慎重に行わないと、損害も小さくない。
???()||:……指揮官。
T5000(0)||:声のする方を振り返ると、+そこには目の覚めるような赤い髪をなびかせる人形がいた。
T5000(0)T-5000||:指揮官、小隊の後方支援の報告書をお持ちしました。
指揮官()||:いた!
T5000(0)T-5000||<黑点1>:へ?
()||<黑点2>:……数分後。
T5000(0)T-5000||:私に……モデルをやれとおっしゃっているんですか?
指揮官()||:そうだよ。
T5000(0)T-5000||:えっと……なぜ私たちなのですか?私たちは戦術人形ですよね?
指揮官()||:依頼先によると、戦術人形とそのファッションショーのテーマがマッチしてるんだって。
T5000(0)T-5000||:ですが、そんなことしたことありませんよ……
指揮官()||:任務自体は難しくないよ、プロが全部指示してくれるわけだし。+君はスタッフの指示に従って行動していればいいんだよ。//nいつもやってる作戦よりは大分楽だと思うけど。
T5000(0)T-5000||:しかし……
指揮官()||:もし任務に参加すれば、「変身」する機会があるよ!+あと任務の報酬も、これまた悪くないし。
T5000(0)T-5000||:今、「変身」できるとおっしゃいましたか?+ゴホンっ、ちょっと待ってください……いや、でも……
T5000(0)||:T-5000の眉間に少し皺が寄っている。+少しの間、彼女は黙りこくっていたが、頭をあげると、まっすぐ私を見つめた。
T5000(0)T-5000||:すみません、指揮官。+やはりこの任務はあまり受けたくありません。
指揮官()||:え……どうして?
T5000(0)T-5000||:元々がこんなに目立つ外見なのに、そこから写真を撮られて、テレビにまで出たら……世界中に知れ渡る羽目になっちゃうじゃないですか。+私のスナイパー人生に壊滅的な打撃を与えるおつもりですか?!
指揮官()||:そこまで広まることはないと思うけどね……
T5000(0)T-5000||:目立たないだけでも大変なのに、自分から目立ちに行くようなこと、私はやりたくありません。+指揮官、今回は他を当たってください。
指揮官()||:……
T5000(0)T-5000||:他に用事がないのでしたら、これで。
指揮官()||:(ここであきらめちゃダメだ!)+(そうだ……T-5000が相手なら……)
()||:振り返って帰ろうとしているT-5000に向かって、私はわざと声を大きくし、深いため息をついた。
指揮官()||:はぁ~あ……
()||:T-5000が立ち止まった。
指揮官()||:(効果アリ、なら……)+これは参ったなぁ……
T5000(0)T-5000||:指揮官、突然ため息なんかついてどうしたのですか?
指揮官()||:ファッションショーが迫ってきているっていうのに、人数が集まらないから……参ったなぁって思って。
T5000(0)T-5000||:基地にはこんなに人形がいるのにですか?
指揮官()||:そこら辺の人形を適当に選んでできる任務じゃないんだよ今回は。+条件を満たしている人形はただでさえ少ないって言うのに、その上さらに一人減るとなるとなぁ……
T5000(0)T-5000||:……
指揮官()||:はぁ、あと二日したら参加者のリストを先方に提出しなきゃいけないって言うのに、どうしようかなぁ……+もし任務が上手くいかなかったら、かなりの損になるだけじゃなくて、違約金も……
T5000(0)T-5000||:ゴホンっ……指揮官、ちょっと落ち着いて私の話を聞いてください!
指揮官()||:ん?
T5000(0)T-5000||:バーニングフィーバーの心得その一、周りの人々の笑顔を守ること!
指揮官()||:(そうそう、そう来なくちゃ……)+というと……?
T5000(0)T-5000||:あなたがそんなに悩んでいるのを見て、放っておくことなどできません!+なので今回のこの任務、引き受けることにします!
指揮官()||:良かった!T-5000、本当に助かるよ!+私はやることがあるから先に行くね!
T5000(0)T-5000||:ちょっと待ってください指揮官!//n次にどうすればいいか何も教えてくれないんですか?+しかも、そんなに急いでどこに行くんですか?
指揮官()||:あとで任務の詳細は送るよ。+今から、ヒーローにふさわしい仲間を探しに行くんだ!
()||:言い終えると、私は足早に廊下を去った。
指揮官()指揮官||<黑屏1>:(T-5000を唖然とさせたままあそこに置き去りは良くないけど、彼女に気を変えられてしまうのは、もっとまずいからね。)+(よしよし、また一人見つかった。人選は後でまた考えよう……)
()||BGM_Empty9<黑屏1>:……+…………+ほどなくしてモデルは選び終わり、任務が始まった。+モデルに選ばれた人形たちは、半月後、舞台に上る日を迎える。
()||GF_Memorial<黑屏2>97:ファッションショー開始二時間前。 +T-5000は舞台裏にあるメイクルームの姿鏡前で、自身のファッションを見ていた。
T5000(2)T-5000||:私が想像していた「変身」と全然違う……
PKP()||:何が違うんだ?
()||:その言葉も終わらぬうちに、T-5000はブーケを投げ捨て、すぐさま声のする方へライフルを向けた。+声の持ち主がPKPだと気付くと、T-5000はバツが悪そうにため息をつき、銃を下ろした。
T5000(2)T-5000||:……PKP、突然現れるのはやめてください。
T5000(2);PKP(6)PKP||:スナイパーならこの程度のことでは驚かんだろう。
T5000(2)T-5000;PKP(6)||:驚いてはいません。//nだけど条件反射で引き金を引くところでしたよ。
T5000(2);PKP(6)PKP||:それも問題無い。//n今のワタシたちの銃には弾が込められていないんだ。//nどこにでもある普通の舞台道具に過ぎない。
T5000(2)T-5000;PKP(6)||:そういう問題ではありませんよ……はぁ……+もういいです。//n何かご用ですか?
T5000(2);PKP(6)PKP||:特に用があるわけでは無い。//nただ、ショーがじきに始まろうという今になって、ワタシと一緒に出演する人形が苦い顔しながら鏡にブツクサ言っているとなればな。+ワタシとしては、完璧なショーで何か問題を起こされても困るから、お前が何をしているか見にきたんだ。
T5000(2)T-5000;PKP(6)||<黑点1>:はぁ……私はただ任務を受けた時から色々おかしかったと思っていただけですよ……
()||<黑点2>:……+T-5000は指揮官から任務を命じられた時の経緯を簡単に説明した。
PKP(6)PKP||:なるほど……+どうやら指揮官はワタシ達が任務を受けたがるよう、小細工をしていたようだな。
T5000(2)T-5000;PKP(6)||:ですから、その時からもうおかしかったとは思いませんか?
T5000(2);PKP(6)PKP||:それはお前にとって重要なことなのか?
T5000(2)T-5000;PKP(6)||:それは……
PKP(6)PKP||:指揮官がどうであれ、お前は今もうここに来ているだろう。
()||:虚を突かれた様子のT-5000は、PKPを見ながら唇をわずかに動かし、なにかを言おうとしていた。+その時、慌てた様子のスタッフが飛び込んできた。
工作人员()スタッフ||:PKPさん!ネックレスをもう少しだけ調整したいのですが……
PKP(6)PKP||:わかった。すぐに行く。
()||:スタッフについて行こうと足を踏み出した瞬間、PKPは、そばにある曲がり角をチラッと見た。
PKP(6)PKP||:T-5000、さっき言っていたことがお前のモチベーションに関わるというのなら、本人に尋ねたらいい。+任務を滞りなく達成させるためだと言えば、指揮官も喜んでお前の疑問に答えてくれるだろう。
T5000(2)T-5000||:わかりました、ありがとうございます。
()||BGM_Empty:PKPは部屋を去った。+T-5000はブーケを拾い上げると、舞台裏に続く曲がり角に向かった。
T5000(2)T-5000||BGM_Moon:指揮官、まだ出てこないんですか?
指揮官()||:ハハ……やっぱり分かってたか。
()||:私は曲がり角から出て、T-5000の前まで行った。
T5000(2)T-5000||:全く……いつから盗み聞きが趣味になったんですか?
指揮官()||:ごめん……悪気があったわけでは無いんだ。+ただ、君とPKPが話している邪魔をしたくなくて……
T5000(2)T-5000||:いいです。//nここにいたので、探す手間も省けましたし。+あっ……と、言うことは……//nさっきの悪口も……全部聞いていました?
指揮官()||:私は悪口だとは思わなかったけどね……+それに本当なら、私は君に謝らないといけない。
T5000(2)T-5000||:何を言ってるんですか、指揮官……
T5000(2)||:T-5000は私を見ながら、クスっと笑った。
T5000(2)T-5000||:私はあなたに謝ってもらいたいわけではありません。
指揮官()||:えっ?なら君は……
T5000(2)T-5000||:さっきPKPと話している時、少し分かったことがあるんです。+それが大事なことだと思ったので、指揮官にお伝えしたかったんですよ。
指揮官()||:で、それは?
T5000(2)T-5000||:この任務での「変身」は、思っていた「変身」とは少し違いましたが……//nこうやってあなたの助けとなれたことが、嬉しかったんです、私。+でも――+本当に私の助けが必要な時は、ちゃんとそう言ってくださいね。+本当に困ってる人を、バーニングフィーバーは見捨てたりはしませんよ!+そしてそれは、私もです。
指揮官()||:分かったよ、T-5000……ありがとう。
T5000(2)T-5000||:ふぅ……なんだか心が軽くなりました。+そろそろショーが始まりますので、私は行きますね。
指揮官()||:うん、任せたよ、T-5000。
T5000(2)T-5000||:ご安心を、指揮官。//n私にお任せください!
T5000(2)||:T-5000はブーケを手に取ると、自身に満ち溢れた笑顔を私に見せた。
T5000(2)T-5000||<黑屏1>:じゃあ、見ていてくださいね!//n舞台で「変身」する私を!