()||9<黑屏1>0,10BGM_Empty: ()||8<黑屏2>BGM_Hello:グリフィン司令室にて。 ()79式||:指揮官さま、いらっしゃいますか?79式、約束通りの時間で来ました! 指挥官()指揮官||:入っていいよ。 79type(0)||AVG_door_elecport:79式はいつもの如く力強い足取りで私の前まで歩いてきた。+そして一礼をした後、手に持ってあるタブレットを私の机に置いた。 指挥官()指揮官||:これは? 79type(0)79式||:今回のパーティー向けに考えたドレスのデザインです、指揮官さま、どうぞ目を通してください。 指挥官()指揮官||:これのことか……しかしこの前、カリーナがすでに君のドレスデザインを採用したと思うけど? 79type(0)79式||:確かにその通りです。ですが、前回の案は少し女子力に欠けていると思いまして、なので指揮官さまの意見も聞いてみたいと思います。+指揮官さま、一体どうすればより女子力の高いドレスになると思いますか? 指挥官()指揮官||:79式、まじめなのはいいんだが――男の私に聞かれても……同じ女性でも…… 指挥官()指揮官||<分支>1:男の私に聞かれても、さすがに「女子力」についてアドバイスすることはできない……+やはりカリーナとかに訊いた方がいいんじゃない? 79type(0)79式||<分支>1:カリーナさんからは特に問題はなく、指揮官さまにも訊いてみるようにと言われました。+なので、男性としてのアドバイスでもいいので、よろしくお願いします! 指挥官()指揮官||<分支>2:同じ女性でも、「女子力」についてアドバイスしろと言われてもね…… 79type(0)79式||<分支>2:ですが指揮官さま、なんでもいいので、私はアドバイスが欲しいのです。 指挥官()指揮官||:分かったよ、じゃあ見せてもらうね……+うーん……化粧やアクセサリーのデザインまで、ドレスの寸法もちゃんと考えている。+もう十分完璧に考えてられていると思うよ、79式。ただ…… 79type(0)79式||:どうぞ考えていることをそのまま言ってください、指揮官さま。足りないところがあれば、いかなるところであろうと修正してみせます! 指挥官()指揮官||:足りないというか……+「女子力」っていうは、別に色々と着飾っておけばいいというものじゃないと思うよ。+どちらかというと……うーん、なんて言うんだろう……内側から溢れ出す独特な雰囲気みたいなものだと思うね。+それがなければ、どんなにきれいなドレスを着ても、結局パーティーでボロが出ちゃうよ。 79type(0)79式||:雰囲気? 79type(0)||:私の言葉を聞いて、79式は眉間に皺を寄せた。 79type(0)79式||:申し訳ありません、指揮官さま……さっきの言葉はよくわかりませんでした。 指挥官()指揮官||<黑屏1>:分からなくても普通だよ、直接見てわかるようなことじゃないからね。+簡単に言えば、これは物事への接し方や、普段の行儀みたいなものだから、まずはそこから…… ()||BGM_Empty<黑屏1>9:…… ()||GF_Memorial82<黑屏2>:グリフィン人形宿舎にて。 79type(0)79式||:指揮官さまが「簡単に」言ってくれたのに、結局よくわかりません……+ああもう!なぜ女としての戦いはこんなに難しいのですか!! ???()???||:79式、何か困っているのです? 79type(0)79式||:あ、班長! M99(0)M99||:どうしたの?珍しく溜息なんかついて。 79type(0)79式;M99(0)||:それは…… 79type(0);M99(0)M99||:困ってることがあればちゃんと言ってください!+同じ班の戦友として、一緒に問題を解決しましょう! 79type(0)79式;M99(0)||<黑点1>:(班長がここまで言ってくれたのなら、これ以上隠すのは失礼ですね。)+実は…… ()||<黑点2>:79式は指揮官と話した内容をM99に教えた。 M99(0)M99||:そういうことでしたか……指揮官の言ったこと、わたしもよくわかりません。 79type(0);M99(0)M99||:ですよね!これは一体どういう意味なのか……+指揮官さまは適当なことを言うはずありませんが、さすがにこの言い方はアバウトすぎます! 79type(0);M99(0)M99||:じゃあ以前パーティーに参加したことある人形に訊いてみます? 79type(0)79式;M99(0)||:それは班長に言われなくてもすでにやりました。+この任務を受けてからもう、スプリングフィールドさんからIDWまで、全員から話を聞きました。+でもみんなそれぞれ違うことを言うのですから、私も指揮官さまに訊くしかないと思って……そして結局何も分かりませんでした。 79type(0);M99(0)M99||:指揮官だって万能じゃないってことですね…… 79type(0)79式;M99(0)||:はぁ……それもそうですね。 79type(0);M99(0)M99||:でも正直に言うと、79式はもう十分準備できていると思います。何を思い詰めているのかは分かりませんが……+あんまり真面目過ぎて思い詰めると、できることもできなくなってしまいますよ。 79type(0)79式;M99(0)||:班長がこんなことを言うなんて…… 79type(0);M99(0)M99||:なにを言ってるんですか!わたしだって成長するのですよ!+指揮官やみんなのおかげで、わたしのメンタルもだいぶ成長しましたよ! 79type(0)79式;M99(0)||:はいはい、分かりました――そんなに睨まないでください、班長さま! 79type(0);M99(0)M99||:今回のパーティーは確かに大事ですけど、わたしから見ればここまで準備していれば問題ないと思います。+これ以上引っ張ったら、逆にドレスが間に合わなくなるかもしれませんよ。 79type(0)79式;M99(0)||:ああっ!確かに、このことを完全に忘れていました!+今すぐ64式と88式の所に行ってきます! M99(0)M99||<黑屏1>:本当に大丈夫ですか……こんなに慌てちゃって。+まぁ、79式のことですし、きっと問題ないよ。 ()||<黑屏2>BGM_Empty139:パーティー当日。 79type(4)79式||GF_Cafe:(最後の最後でドレスを仕上げたし、完璧な変装のために生体皮膚も付けましたけど……) ()||:79式はゆっくりとテーブルの間を歩き渡って、会場の中で行き交う人たちをつまらなそうに眺めていた。 79type(4)79式||:私のことに気づく人すら……やっぱりダメみたいですね。 ()||:79式は小声でぶつぶつと独り言をしながら、あるゲストの女性に目を止めた。その女性は他の何人かのゲストととても愉快そうに談笑していた。 79type(4)79式||:(あの人はとても好かれているみたいですね。)+(そういうのが、本物の女子力ということでしょうか?) ()||:79式も椅子に座り、あの女性の動きを真似して両足を重なり、中指と薬指を使ってワイングラスを持ち上げた。 79type(4)79式||:…………+(ダメです、可笑しすぎます!なにをやっているんですか、私!)+(はぁ……こうなることが分かっていれば、あの時ちゃんと断ればよかったのに……)+(結局私は戦術人形、パーティーで上品に振舞うのに向いていません……) ()||AVG_tele_connect:――ピッ。+通信が入った。 M99(6)M99<通讯框>||:今時間ありますか? 79type(4)79式;M99(6)||:班長、何かあったのですか?敵の侵入ですか?! 79type(4);M99(6)M99||:そんなことありませんよ、すべて正常です。+実はK2たちと新しい友達ができて、みんなで一緒に遊びたいっていう……えっと、なんというゲームでしたっけ?おお!……「テキサス・ホールデム」というゲームです。79式も一緒に遊びませんか? 79type(4)79式;M99(6)||:私はいいです、班長たちで遊んでください。 M99(6)M99||:そうですか……+でも、もし遊びたくなったら、いつでも歓迎しますよ! ()||AVG_tele_disconnect:通信終了。 79type(4)79式||:(はぁ……こんな時に遊びたいわけがありませんよ。)+(……あと少し、パーティーが終わったらこのまま基地に帰りましょうか。) ()||:時間が過ぎていくのを静かに待つことにした79式は、暫くして一人のよく知る人影が会場の外へ向かっているところを目撃した。 79type(4)79式||<黑点1>:(あれは……指揮官さま?)+(なんだか指揮官さまの顔色が良くないような……ついていってみますか。) ()||<黑点2>97BGM_Empty:会場の外にて。 ()指揮官||:やれやれ…… ()||:本来平和なパーティーであるはずだったところに、予想外の客が現れてしまった――客というよりはトラブルメーカーの方があっているかもしれない。+AK-12の扇動により、事態は忽ち私の制御からかずれた。+とはいえ、今すぐK2たちに基地へ戻れと命令するわけにもいかない……強引過ぎるし、パーティーの主催側に対しても申し訳が立たない。 ()指揮官||:なんでいつも休暇になるとこんなことに……へくしょん!+……+弱り目にたたり目か。 ()||BGM_Moon:そう気分が落ち込んでいた時、隣から手が差し伸べてきて、一枚のハンカチを渡してくれた。 79type(4)79式||:指揮官さま、大丈夫ですか? 79type(4)指揮官||:79式か……ありがとう。+なんでここに? 79type(4)79式||:指揮官さまが向かっているところを見まして、それに体調がすぐれない様子だったので、ついてきました。 79type(4)指揮官||:私なら大丈夫だ……コホン…… 79type(4)79式||:全然大丈夫のようには見えませんよ! 79type(4)指揮官||:ちょっとした風邪だよ、大したことはない。+ほっといて大丈夫だよ、79式。 79type(4)79式||:そういうわけにはいきません!+人間の体は脆いのですから、ちゃんと気を付けないと……現状、今すぐ基地へ引き返すことをお勧めします! 79type(4)指揮官||:私はグリフィンの代表だ、パーティーが終わるまで離れるわけにはいかない。+(しかも面倒なことも潜んでいるし……ことが終わるまでさすがに帰れない。) 79type(4)79式||:でしたら……そうだ、少し待っていてください!+ちっ、このハイヒール……!これでは走れない…… ()||<黑点1>:79式がそうぶつぶつ言いながら、駆け足で離れていった。 ()||<黑点2>:……数分後。 79type(4)79式||:指揮官さま、会場のスタッフからコートを借りてきました、どうぞおかけになってください。+夜は冷えますので、もしまた風に当たってしまったら、体調が悪くなる一方です。 79type(4)指揮官||:心配かけるね、79式…… 79type(4)79式||:そんなことありません。指揮官さまを気遣うのも、戦術人形の仕事です。+指揮官さま、一緒に中へ戻りますか?会場の中なら暖かいと思います。 79type(4)指揮官||:先に戻って、私はもう少しここで外の空気を吸いたい。 79type(4)79式||:分かりました、ではお気をつけてください。 ()||:79式が行った後、また通路の端っこで一人不機嫌そうな顔をしている人形を発見した。 指挥官()指揮官||<黑屏1>:どうやら……今夜色々と悩んでいるのは私一人だけではないようだね。 ()||<黑屏2>BGM_Empty139:…………+暫くして、私も会場の中へ戻った。+会場ホールの一角でなぜか人が集まっており、その隙間から79式が真ん中で誰かと話している姿を見た。+何事かと思い、私も人が集まっている方へ向かった。+そして79式が私を見ると、手を振った。 79type(4)79式||GF_Cafe:指揮官さま! ()||:人込みをかき分けて中に入り、79式に耳打ちして事情を訊いた。 79type(4)指揮官||:79式、何かあったの?なんでこんなところに? 79type(4)79式||:皆さんと少しお話をしていただけですが…… B()||:そこで、人混みの中から一人の女性が前に出た。 女性来宾()女性のゲスト||:あなたが彼女の上司ですか? ()指揮官||:あっ、はい、そうです。 女性来宾()女性のゲスト||:ご安心ください、特に何が起きたわけではありません。+この人形のお嬢さんは私を助けてくれました、ここに集まったのはただ皆さんが彼女の腕前に驚いているだけです。 79type(4)79式||:い、いえ、そんなことは……本当にたまたま…… ()||:79式と、その上品な女性のゲストのことを見て、そして女性のゲストのドレスになんだか見覚えのあるリボンが付けられていることに気づいた。 ()指揮官||:(あのリボンは、確か79式のドレスにあった……)+(なるほど、どうやらK5の占いが当たったようだ。ドレスが破けることが本当に起こるなんて……) 女性来宾()女性のゲスト||:ここまで完璧に手直ししてくれるなんて、本当に驚きました。 宴会来宾()パーティーのゲスト||:ここまで器用な人形さんになりますと、少し雇ってみたくなりますね。 79type(4)79式||:えっと、それは…… 宴会来宾()パーティーのゲスト||:我が社の経営には高級ブランド服装のデザインと手入れ業務が含まれております。お嬢さんならきっと、我が社で働くことができると思いますよ。 79type(4)79式||:いえ、私にはすでに在籍している会社がありますので。+それにそういうサービス業が専門な人形ではありませんので、そのお誘いを受けることは…… 宴会来宾()パーティーのゲスト||:そう急いで断ることもないだろう、もう少し考えてみてはどうかね?+我が社では、人形への待遇や福利厚生も充実していますよ。 79type(4)79式||:指揮官さま…… ()||:79式は非常に困った表情で、私に助けを求めた。+話がこうなった以上、私もただ傍観しているわけにはいかない。 指挥官()指揮官||<黑屏1>:えっと……申し訳ありません。+お褒め頂いて非常に光栄ですが、弊社はあくまで民間軍事会社であり、どの人形とも長期契約を結んでおります。+もし人材派遣などご要望がありましたら、また改めてご連絡を頂けるようお願いします。私の名刺はこちらに…… ()||BGM_Empty<黑屏2>:…………+時間は客人たちとの雑談の中で忽ち流れていき、やがてパーティーはK2による予想外のステージの後、その幕を閉じた。+会場から人が徐々に去っていき、ホールの中も段々と静かになっていく。+そんな中で、79式は壁に靠れて、頭を下げたまま何かを考えている様子だった。 指挥官()指揮官||GF_Memorial:79式? 79type(4)79式||:あっ、指揮官さま!もしかしてそろそろ帰る時間なのですか? 79type(4)指揮官||:確かにそうだけど。+珍しく何か悩んでいるみたいだけど、どうかしたのか? 79type(4)79式||:いいえ、なんでも…… 79type(4)指揮官||:じゃあ当ててみようか。もしかして、まだ「女子力」のことを気にしているのか?もしかして、まださっきのあのゲストのお誘いを気にしているのか? 79type(4)79式||<分支>1:え?!どうしてわかるのですか? 79type(4)指揮官||<分支>1:そのまま顔に書いてあったからだよ。 79type(4)79式||<分支>1:そう……恥ずかしいところを見せてしまって申し訳ありません。+今日はもう少しちゃんと振舞うべきでしたけど、結局女としての戦いを負けてしまったような気がします…… 79type(4)指揮官||<分支>1:そんなことないよ、79式。 79type(4)79式||<分支>1:……え? 79type(4)79式||<分支>2:はい……確かに少し考えてました。 79type(4)指揮官||<分支>2:転職したいのか?もしそのつもりがあるなら、私も別に…… 79type(4)79式||<分支>2<震屏>:しししし指揮官さま?!なにを言っているのですか?!+わわわ私は――そんなこと全然考えていません!!! 79type(4)指揮官||<分支>2:うーん……ただの冗談だよ、そんなに動揺しなくても…… 79type(4)79式||<分支>2:ふぅ……冗談でしたか。+指揮官さま!そういう冗談は本当によくありませんよ! 79type(4)指揮官||<分支>2:はいはい、分かったよ、ごめんね。 79type(4)79式||<分支>2:私は指揮官さまと……それとみんなと一緒に働けて本当に楽しいです。+なので、転職したいだなんて全然思ったことありません。 79type(4)指揮官||<分支>2:分かってるよ。じゃあ何を心配していたの? 79type(4)79式||<分支>2:心配ではありません、ただ、なんであの人が私にそんなお誘いを出したのかよくわかりません。+私はただのガサツな戦術人形なのに、そんなにサービス業に向いてるわけが…… 79type(4)指揮官||:そんな心配をしなくても大丈夫。+今日の79式は、女子力満点だからね。 79type(4)79式||:本当ですか? 79type(4)指揮官||:本当だよ。 79type(4)79式||:でも……今日はいつものように、私は特に何かをしたわけでありしません。 79type(4)指揮官||:この前言ったこと、まだ覚えている?「女子力」とは、内側から溢れ出す独特な気質みたいなものだと。+いつも通りに振舞っていても、君の動きはすべてを語ってくれる、そしてみんなも、ちゃんとそれを見てくれる、今日のようにね。 79type(4)79式||:……本当に、それだけで? 79type(4)指揮官||:君は真心を持って他の人を助けてあげた、それこそが、一番の女子力の見せ所だ。 79type(4)79式||:指揮官さま……なんだか、少し分かったような気がします。 79type(4)指揮官||:うん、だから君も別に自分の魅力がちゃんと伝わっているかどうかを気にする必要ないよ。+全てありのままでいいのさ。 79type(4)79式||:分かりました、指揮官さま!+しかし、指揮官さまにそんなこと言われたとしても、私は気を緩めるわけにはいきません……これからも、もっと練習したいと思います! 79type(4)指揮官||:ん?練習ってどういう…… 79type(4)79式||:そ、それは女の秘密です!+……そろそろ時間ですので、帰りましょうか、指揮官さま? 79type(4)指揮官||:お、おお…… ()||:79式は私の手を引いて、ホールの出口の方へ向かった。 指挥官()指揮官||:そうだ、このコートを返さないと。 79type(4)79式||:私に任せてください、指揮官さま!+指揮官さまは先に他のみんなと合流してください。 ()||:79式は借りてきたコートを持って、会場スタッフの所へ走っていった。 指挥官()指揮官||:(そんなに走ると危ないよ……) ()||:――ガチャッ。 ()||:走る途中で79式は少し躓き、何歩か揺らいでようやくバランスを保った。+そして踵の折れたハイヒールを脱いで、何事もなかったのように、ハイヒールを手に持ったまま再び走り出した。 指挥官()指揮官||:(……確かに、もっと練習する必要があるかもね。) ()||<黑屏1>:なぜか顔のにやけが止まらないまま、私は出口の方へ行った。 ()||<黑屏1>9:――この時、実は見えないところで79式が顔を赤くしていたことを、私は知らなかった。+そしてこの件のせいで、実は79式は一か月ほど私を避けていたことを知ったのも、ずっと後の話だった。+果たして彼女はどのようにしてもう一度私と向き合えるようになったのかは、これもまた別の話である。