()||9<黑屏1>0,10黑屏1>BGM_Empty:
()||<黑屏2>97m_19christmas_theme:12月25日、早朝6時。+クリスマスの手筈がきちんと整っているか確認すべく、//n私は早い時間から見回りを始めていた。
()指揮官||:まずプレゼントの買い付けと分配、//n次にクリスマスツリーの飾りつけ……+そしてクリスマスパーティの準備……+……なんだか、大事なパートを忘れてるような……
Lewis(0)ルイス||:指揮官、おっはよー!
()指揮官||:おはよう、ルイス。
Lewis(0)ルイス||:今日は早いんだね、指揮官。//nクリスマスって、やっぱり忙しい?
()指揮官||:どうってことないよ、私にとってはね。//nなにしろ、任務を遂行するのは君たちなんだから。//n私は単なる調整役に過ぎないさ。
Lewis(0)ルイス||:なら良かった、約束には影響なさそうだね!+そうだ、指揮官はあたしとの約束、忘れたりしてないよね?覚えてるよ。忘れた。
()指揮官||<分支>1分支>:……忘れるわけないじゃないか、もちろん覚えてるさ。
()指揮官||<分支>1分支>:約束?何のことだかさっぱりだ。+もしや、忘れたような気がしていたのは、この事だったのか?
Lewis(0)ルイス||<分支>1分支>:良かったぁ♪//nやっぱり指揮官は、ウラオモテのない良い人だ!+えっへへ、それじゃ、今のうちに準備しておこうっと!+時間になったら、また来るね。
()指揮官||<分支>2分支>:……約束?ごめん、何のことだっけ?
Lewis(0)ルイス||<分支>2分支>:……+やっぱり忘れてたんだ……
()指揮官||<分支>2分支>:ごめんルイス、やるべきことがありすぎて……+人間の記憶は人形のメンタルほど確かじゃないんだ。+申し訳ないけど、私たちの約束をもう一度教えてくれるかな?//n絶対に守ると誓うから。
Lewis(0)ルイス||<分支>2分支>:まったくぅ……//nそんな顔されたら、怒る気も失せちゃうよ。+まぁとにかく、約束はまだ生きてるってことだね。+そうとくれば、さっそく準備を始めなくちゃ!//n時間になったら、また来るね。
()||:ルイスは嬉しそうにその場を離れた。
()指揮官||:ルイスとの約束?+全く心当たりがないのは何故なんだ……+カリーナに脳の精密検査を手配してもらったほうが良さそうだ……
()||<黑点1>:そう呟きながら、私はクリスマスの準備を進めた。
()||<黑点2>82BGM_Empty:グリフィン宿舎内。+そこには鏡に向かって真剣にメイクをするルイスの姿があった。
Lewis(4)ルイス||BGM_Hello:うーん、眉毛のバランスが……右、太過ぎ?
()||:ルイスは顔をしかめたまま、//nアイブロウで自身の眉毛を整えていた。
Lewis(4)ルイス||:よし、こんなもんかな……//nあとはもう少し眉尻を――
()||:バキッ――+ルイスの指先の力に耐え切れず、ペンシルが2つに折れた……
Lewis(4)ルイス||:ヤバッ!買ったばかりのアイブロウが……+もー、指揮官との約束が果たされようってときに……//nハッ!これってまさか……不吉な予兆ってヤツ……!?+あれっ、R93のが感染っちゃったかな……
()||:ルイスは素早くボトルメールのネックレスを身につけた。
Lewis(4)ルイス||:これが幸運をもたらしてくれればいいけど。ボトルメールさま、//nどうか指揮官との約束が順調でありますように……
()||<黑点1>:ルイスはボトルメールを握りしめ、敬虔な祈りを捧げると、//n上着を羽織り、慌ただしく宿舎を後にした。
()||<黑点2>18BGM_Empty:見回りを終えた私は、//n依然として眉間にシワが貼り付いたままだった。
()指揮官||:……それで結局、約束って何なんだ?
Lewis(4)ルイス||BGM_Moon:指揮官!
()||:クリスマスの衣装に着替えたルイスが、私の目の前に現れた。
()指揮官||:……ルイスの今年の衣装、すごく素敵だね。
Lewis(4)ルイス||:えへへ、ありがと、指揮官!+さっきスプリングフィールドに、//n指揮官の仕事がひと段落ついたって聞いたんだ。+それじゃ、二人の約束を果たしにいこっか♪
()指揮官||:う、うん、だけど……
Lewis(4)ルイス||:あたしについて来て、指揮官。+最高のスポットを選んでおいたんだ、今からあたしたち二人で……
()||:私の錯覚だろうか、先ほど振り向いたルイスの顔が、//nほんのり赤らんでいるように見えたのは……
()指揮官||:どこに行こうとしてるんだい?
Lewis(4)ルイス||:ついて来ればわかるから。//n安心して、絶対に指揮官を危険な目に遭わせたりしないよ。
()||:ルイスの楽しげな足取りに伴って、//n彼女のおさげが小気味よく揺れている。+私は彼女に続いて、何も言わず基地を後にした。
()指揮官||:約束の場所は基地じゃないのか?+どうやら改造やレベルアップの類じゃなさそうだな……
Lewis(4)ルイス||:指揮官、この前のクリスマス、あたしに何を贈ったか覚えてる?
()指揮官||:やばい……
Lewis(4)ルイス||:あの日、綺麗に飾られたクリスマスツリーの下で、//nみんなと一緒に自分へのプレゼントを探し回って、//nお互い見せ合いっこしたっけ。+クリスマスの準備で、みんなすっごく大変だったけど、//nあたしのメンタルに鮮明に焼き付いてるのは――+やっぱり、みんなと楽しく笑いあった瞬間なんだよね。
()||:ルイスはこちらを振り向くと、//n胸にあるボトルメールのネックレスを掲げてみせた。
Lewis(4)ルイス||:これがその時のプレゼントだよ、綺麗でしょ……+これを見てると、あの時の嬉しかった気持ちを思い出すんだ。+だからクリスマスは毎年、//nみんなと一緒に楽しく過ごそうって決めたの。
()||:私は小さく安堵した。
()指揮官||:うん、私たちの約束を果たしたら、クリスマスパーティーに戻ろう。
Lewis(4)ルイス||:はーい!それじゃ先を急ごっか、指揮官!
()||<黑屏1>:ルイスが歩調を速めた。//nコートの袖を整えながら、私もそれに習う。
()||<黑屏2>6BGM_Empty:……15分後。
()指揮官||m_avg_casual:まだ着かないの、ルイス?
Lewis(4)ルイス||:もうすぐもうすぐ!指揮官、疲れちゃったの?+もし歩けないんだったら、あたしがおぶってあげよっか?
()指揮官||:いや、大丈夫!まだ歩けるよ、あとどのくらいなのかな?
()||:夜の闇の下には茫々とした一面の雪が広がっている。//n見渡せる範囲は広くないが、遠くに眼を凝らしてみると、//n基地近くの雑木林付近にいるのが、それとなくわかった。
Lewis(4)ルイス||:もう目の前だよ。//nもう少しで、約束のための希望の地が拝めるからね。
()||:ルイスは私に向かって燦然と微笑んでみせると、//n我先にと前方へ躍り出た。+彼女の活気溢れる背中を見て、//n私はそこはかとなく不安を覚えた。
()指揮官||:クリスマスの夜、雑木林に少女と二人きり……まさか……
()||:私は思わず足を止めた。
()指揮官||:銀田二少年のクリスマスイブ殺人事件……!?+夜の森に迷い込んだ裏切者と、一人の怒れる少女。//nやがて少女はマシンガンをその手に構え……
()||:ふいに、私の心拍が乱れ始めた。
()指揮官||:な、ないない……+ハハ、何を馬鹿なことを。
()||AVG_amb_wilderness:来た道を振り返ると、真っ白な大地が続いているほかに、//n何の影も見当たらない。
()指揮官||:こんな辺鄙な場所に連れてきたということは、//n皆の前では約束を果たせないわけがあるんだ……+しかも、約束の内容は絶対に他人に知られてはならないという……
()||:粉雪の降りしきる夜、見渡す限りの雪に包まれた静寂の中で、//nお互いの手を取り合い……+ふいに、とある考えが稲妻のように脳裏を駆け抜けた。
()指揮官||:まさか……まさか……+いや、ありえない……
()ルイス||:指揮官?どうしちゃったの?+早くしないと、クリスマスパーティーに間に合わないよ!
()||:私は動揺を押し隠し、大声でルイスに返事をすると、//nすくんだ両足をなんとか引きずって前へと進んだ。
()指揮官||:ルイス……まさか……+私に告白するつもりで……!?+そんなまさか……
()||:私はいよいよ不安になった。//n手と足が同時に出ていることすら気がつかない程に。
()指揮官||:どうすればいい?//n入職手引きにはこんな事書かれていない……+受け入れるわけにはいかない、//n誰にとっても不公平な結果になる……+だが断ったところで、//n今後彼女とどう向き合っていけば……
()||:頭の中でいっぱいになった憂いが頑固なシワとなって、//n私の眉間へとこびりついた。考えに没頭していたせいで、//nルイスが目の前へやってきたことに、私は気づけないでいた。
Lewis(4)ルイス||:プッ、アハハハ―――指揮官、なぁにそれ?+最近の流行りなの?
()指揮官||:ルイス、私は……
Lewis(4)ルイス||:オッケー、指揮官、目を閉じて。+約束を果たす時が来たよ。
()||<黑屏1>BGM_Empty:ルイスは私の双眼に優しく触れると、私の手を引いて、//n暗闇の中にいる私を更なる未知へと誘い始めた……
()||<黑屏2>9:一歩進むたびに、足元の雪がギュッギュッと音を立てる。+繋いだ手から、ルイスの温もりがじんわりと伝わってくる。
()||Heartbeat:静まり返る中で、私の心臓だけが、過負荷運転を//n強いられた機械のように、凄まじい爆音を発していた。
()指揮官||:ルイスに聞かれていないといいが……
()ルイス||:指揮官、着いたよ。+それじゃ、約束を履行してもらうからね……
()||:ルイスは繋いだ手を放した。//nその瞬間、私の鼓動がより激しさを増した。+だが邪な予想に反し、何も起こらなかった。
()ルイス||<黑点1>:指揮官、目を開けて!
()||<睁眼>6:私は言われた通りに、眼を見開いた。//nまず視界に入ってきたのは、一本の美しく整ったモミの木だった。
Lewis(4)ルイス||m_19christmas_theme:どう?素敵でしょ?+あたしが2週間かけて選びに選び抜いた、最高のクリスマスツリーだよ!
()指揮官||:え?クリスマスツリー……?+これが約束なのか……?
Lewis(4)ルイス||:そうだよ、毎年みんな一緒に、//nクリスマスを過ごそうって約束したでしょ?+でも、立派なクリスマスツリーが無いクリスマスなんて、//nクリスマスとは言えないもん。
()指揮官||:毎年一緒にクリスマスを過ごすから……+毎年一緒にクリスマスツリーを選ぼう、ってこと?
Lewis(4)ルイス||:そうそう!//n指揮官ってば、あたしのこと良くわかってるね!
()指揮官||:何がなんだかわからないが……+ルイスが支離滅裂というよりも、私の理解力の問題だろう……うん、そういうことにしておこう。
Lewis(4)ルイス||:指揮官、このクリスマスツリー、気に入らなかった?
()指揮官||:い、いいや、素晴らしいと思うよ。+フォルムが凄く綺麗だし、枝も――+あれっ?あれはリスかな?
Lewis(4)ルイス||:わぁっ、本当だ!//nあっ、待って、一匹だけじゃない……+あーっ!リスの巣があるんだ!
()指揮官||:……
Lewis(4)ルイス||:……
()||:張り切り通しだったルイスが、急に肩を落とした。
()指揮官||:それなら……リスの引っ越しを手伝ってあげるのは?
Lewis(4)ルイス||:……+でもリスさんたちも、//n今日のためにたくさん準備してきたんじゃないかな……+食べ物を蓄えたり、友達を招いたり。//nそれからあったかい巣の中で、//n木の実を齧りながら楽しくお喋りするの……+あたしたちのクリスマスのために、//nリスさんのクリスマスを壊すわけにはいかないよ……
()指揮官||:……こんなにたくさん木が生えてるんだ、//n他のクリスマスツリーを探してみよう。
()||<黑屏1>:落ち込んでいたルイスは元気を取り戻すと、//nクリスマスツリーを探す作戦に加わった。
()||<黑屏2>6:……10分後。
()指揮官||:ルイス、この木なんてどうかな?
Lewis(4)ルイス||:んー……良いんじゃないかな……
()指揮官||:それじゃ、基地から誰か呼んでこの木を――
()||:私がそう言い終える前に、ルイスはどこからともなく//n電動ノコギリを取り出し、木を伐り始めた……
Lewis(4)ルイス||:大丈夫だよ、指揮官。あたし一人で。
()||<黑屏1>:ノコギリの振動によって勢いよく飛び散る木くずを前に、//n私は震えながら通信機を下ろした……
()||<黑屏2>6BGM_Empty:……ルイスがノコギリを置いた。
()||AVG_lifttable:モミの木が斜めに倒れる。
()||GF_Memorial:私が余分な枝を落としている横で、//nルイスはぼんやりと、どこかを眺めているようだった――+私は彼女の視線を追った。
()指揮官||:最初の木が気になるんだね?
Lewis(4)ルイス||:だって、この森で一番綺麗な木だったから、あれじゃないと……+満足のいくクリスマスにならない気がして……
()指揮官||:完璧な木でないと、完璧なクリスマスパーティーにならないって?+ルイス、君の考える完璧なクリスマスって、どんなものなんだい?
Lewis(4)ルイス||:うーん……//nまず、すっごく綺麗なクリスマスツリーがあって、//n飾り付けもバッチリで、綺麗なプレゼントがいーっぱいあるの!
()指揮官||:その程度だったら、//nスプリングフィールドに頼めば、あつらえてくれそうだね。
Lewis(4)ルイス||:う、確かにそうかも……//nだったら、指揮官の考える最高のクリスマスを教えてよ。
()指揮官||:そうだなぁ……//nクリスマスの衣装に着替えた、//nご機嫌な皆がいれば私はそれで十分だよ。
Lewis(4)ルイス||:わぁ~~っ!そう言われると、//nなんだかあたしまでワクワクしてきちゃった!+早くみんなのクリスマスコーデが見たいな~!+指揮官、早く帰ろう!
()||BGM_Empty:ルイスはモミの木を担ぐと、軽やかな歩調で走り出した。
()||:先ほどの完璧なモミの木を通り過ぎた瞬間、//nふいに木の上から何かが落ちてきて、ルイスに命中した。
Lewis(4)ルイス||:あっ――
()指揮官||:ルイス!大丈夫?
()||BGM_Hello:ルイスはモミの木を一旦置くと、//n怪訝な表情で傍に落ちているリースを拾った。
Lewis(4)ルイス||:これ……ヤドリギのリース?
()||:二人揃って顔を上げると、木の上の小さな影が、//n瞬時に枝葉の合間へと消えていった。+私とルイスの表情に、笑いが滲んでゆく。
Lewis(4)ルイス||:いこ、指揮官。+クリスマスパーティーが待ってるよ。
()指揮官||:うん、そうしよう。
Lewis(4)ルイス||:ところでさ、指揮官はヤドリギの言い伝えって知ってる?
()||:私の笑顔が固まる。
()指揮官||:ヤドリギの下で出会った二人は、キスをするという、あの伝説……
()||:鼓動が再び加速し始めた……
()指揮官||:し、知らない知らない知らない知らない!
()||:怪しい考えが浮かばぬように、//n私はそう叫びながら基地へと駆けだした……
Lewis(4)ルイス||:えっ?し、指揮官??……どうしちゃったんだろ?+ただの母性愛がらみの神話なんじゃないの……?
()/Speaker>||:ルイスは走り去るその背中を困惑した表情で見つめるも、//n仕方なくモミの木を担いで、その後を追った。
Lewis(4)ルイス||:しきかーーん、ねぇ、待ってよぉ!