()||79BGM_Hello:社交パーティーの最中。
()||79:来賓たちは数人ずつのグループに分かれて談笑している。//nそしてその場にいる戦術人形たちも、人間との直接的な交流を避けられないでいた。
()||79:今回のパーティーに参加している人形は、大体が人間と問題なく交流できる。+使い慣れた武器をしまい込んだ彼女達は、人間の女性とほぼなにも変わらない。
()||79:しかしそうなると、人間の女性によくある面倒事と直面するかもしれない。
指挥官()指揮官||79:あそこにいるのはWA2000……
()||79:WA2000が来賓の一人と何か話をしている。+時々眉をしかめるような仕草が見られるが、なにか困っているみたいだ。
指挥官()指揮官||79:……行ってみるか。
()||79:話をしているWA2000と来賓の近くまで足を運んだ。
WA2000(8)WA2000||79:気になるのは分かりますけど、それはちょっと……
客人()来賓||79:頼むよ、ちょっと見せてもらうだけでいいんだ。
WA2000(8)WA2000||79:大した価値のある楽器でもないですし……+ケースも大きいから、ここで開けるのも場違いと思います。
()||79:WA2000の手には大きなチェロケースが握られている。+戦術人形達は特別な事情がない限り、いつも自分の武器を肌身離さず持ち歩く。+だからあのチェロケースの中に何が入っているのか、言わなくても分かるはずだ。
指挥官()指揮官||79:(ケースの中身を見られては大変だ……助けてやらないと。)
指挥官()指揮官||79:お楽しみ中、申し訳ない。
WA2000(8)WA2000||79:あ、指揮……
()||79:私は手を上げ、WA2000の言葉を遮った。
客人()来賓||79:貴方は……?
指挥官()指揮官||79:彼女の同僚です。+楽しく歓談していたところ、申し訳ない……まもなく彼女の出番なので、このあたりでいったん失礼させていただきたいのですが。
客人()来賓||79:そうですか……
指挥官()指揮官||79:ご理解感謝します。それでは、これで。
()||79<黑屏1>:私はWA2000を連れてパーティー会場を後にした。
()||97<黑屏2>:(廊下にて)
指挥官()指揮官||97:WA2000、もう大丈夫だ。+少し経ったら、そっと会場に戻ればいいさ。
WA2000(8)WA2000||97:あれくらい、自分で何とか出来たのに……
指挥官()指揮官||97:ああ、そうだろうね。+でも、君達がこういう場で人間の要求を拒否するのは難しいのではないかい?
WA2000(8)WA2000||97:……さっきの人ったら、どうしてもケースの中身が見たいなんて、変な人。+こんなことになるって知ってたら、楽器のケースなんて使わなかったわ。
指挥官()指揮官||97:中身が見たいなんてただの方便で、君と話をしたかっただけだと思うぞ。
WA2000(8)WA2000||97:なんで?
指挥官()指揮官||97:自分が人形だと、先ほどの人に話したかい?
WA2000(8)WA2000||97:言う暇もなくて……
指挥官()指揮官||97:君のことを人間だと思ったんだろう。
WA2000(8)WA2000||97:はあ?
指挥官()指揮官||97:見た目だけなら、人間と見間違われるのも無理はないさ。+それに、人間の基準で見ても……君はとても綺麗な方だからね。
WA2000(8)WA2000||97<震屏>:な、なに言ってるのよ!+突然そんなこと……人形の基準で見ても、私は特別なんだから!+人間に間違われるとかなんとか……そんなの知らないわよ……
指挥官()指揮官||97:わかったわかった、じゃあそろそろ戻ろうか?//nパーティーはまだ終わっていないんだから。
WA2000(8)WA2000||97:……わかったわよ。+さっきの人に会わないようにしないと……ああもう、めんどくさい。
指挥官()指揮官||97:もう少し我慢してくれ。+こっちのパーティーが終われば、基地内部のパーティーでリラックスできるはずさ。
WA2000(8)WA2000||97:そのパーティーにもあまり興味はないもの……+疲れてしまったら、行くのを遠慮するわ。
指挥官()指揮官||97:あっちのパーティーは君達のためのものだから、好きにすればいいさ。+ただ、せっかく羽を伸ばせる機会なのに、本当に行かないのかい?
WA2000(8)WA2000||97<黑屏1>:……まあ、さっき指揮官が助けてくれたから、行ってみるのも悪くはないけどね。+考えてみるわ。
()||80<黑屏2>BGM_Empty:周年記念日当日の夜。+賑わう基地パーティーの会場で、私はバーカウンターの一角に座っているWA2000を見つけた。
指挥官()指揮官||80GF_Memorial:こんばんは、WA2000。
WA2000(8)WA2000||80:……こんばんは、指揮官。
指挥官()指揮官||80:パーティーを楽しんでいるかい?
WA2000(8)WA2000||80:メチャクチャで、最悪だわ。
指挥官()指揮官||80:……そんなに、ひどいかな?
WA2000(8)WA2000||80:そうよ。+マイクを手放さないバカとか、飲み過ぎてテーブルをひっくり返す酔っ払いとか……+どこもかしこもガヤガヤしてるし、騒音で私のメンタルモデルが今も爆発しそうよ。+まあ、全部想定内だけど、それでもちょっとやり過ぎよね……
指挥官()指揮官||80:それでも、来てくれたんだね。
WA2000(8)WA2000||80:なにか不満でも?+指揮官がどうしてもっていうから、無理してこんなメチャクチャなパーティーに来たのよ。
指挥官()指揮官||80:不満なんてないさ。+せっかくのお祝いの日なんだし……多少、気を緩めたらどうだい?
WA2000(8)WA2000||80<震屏>:私はお祝いをしに来たんじゃないわ!+ここにはめんどくさい人形とめんどくさい事しか転がってないし、それだけでも頭が痛いっていうのに。+ただ……ただ一人で宿舎にいてもつまんないじゃない。+だから、私は夜食を食べに来ただけなんだから、勘違いしないでよね!
指挥官()指揮官||80:はいはい……わかったよ。//nせっかく来たんだから、少しは楽しんでみたらどうかな?
()||80:私は目の前にあるグラスにワインを注ぎ、WA2000に向けてグラスを傾けた。
指挥官()指揮官||80:この一年、君とはとても楽しく過ごせたよ。+新たな年もよろしく頼む、WA2000。
()||80:WA2000の頬が赤らみ、唇を少しすぼめてから、ワイングラスに手をかけた。
WA2000(8)WA2000||80:頼まれなくても分かっているわ……
指挥官()指揮官||80:それじゃあ——+私たちの出会いを祝して乾杯しよう。
WA2000(8)WA2000||80<黑屏1>:乾杯。
()||9<黑屏2>:グラスをカチッと軽く合わせると、彼女の微笑みが少し柔らかくなったのを感じた。
WA2000()WA2000||<黑屏1>9:新しい一年も、しっかりと傍で支えてあげるわ。+だから……私に感謝しながら毎日を過ごしてね、指揮官。